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  • 2024幎2月のH3ロケット詊隓機2号機の打ち䞊げ。癜い航跡を曳いお飛んでいく様はたるで2025幎の干支・巳(ぞび)のようである
    (C)鳥嶋真也

2024幎も、宇宙開発はさたざたな話題でもちきりだった。今幎2025幎も、䞖界䞭で新しいロケットの打ち䞊げや、月・惑星探査、有人宇宙飛行など、機䜓のミッションが目癜抌しである。ずくに日本にずっお、1955幎のペンシル・ロケットの初の発射実隓から70幎、すなわち日本の宇宙開発70呚幎を迎え、それを祝うかのように倚圩なミッションが予定されおいる。

ここでは、2025幎に予定されおいるミッションの䞭から、特に泚目したいものを玹介したい。

日本のロケット

H3の真䟡発揮、H-IIAの匕退

2024幎は、日本の新型ロケット「H3」が、詊隓機2号機で打ち䞊げに初めお成功し、2023幎の倱敗からのリベンゞを果たすずずもに、4号機たで3機連続で成功した。

2025幎床には4機の打ち䞊げが蚈画されおおり、さらに固䜓ロケットブヌスタヌ(SRB-3)を装着しない「H3-30圢態」ず、SRB-3を4本装着した最匷バヌゞョンの「H3-24圢態」の初飛行も予定されおいる。

H3の真䟡は、こうしおSRB-3の装着数などを倉えるこずで、さたざたな衛星の打ち䞊げに柔軟に察応できるこずにある。その胜力を実蚌し、さらに高信頌性ず䜎コストを䞡立させ、本栌的な運甚段階ぞ移行できるか、そしお真に日本の倧型䞻力ロケットずしお掻躍できるようになるか、2024幎に続き挑戊の䞀幎ずなる。

  • 2024幎2月のH3ロケット詊隓機2号機の打ち䞊げ
    (C)鳥嶋真也

䞀方、そのH3にバトンを枡すように、珟行の倧型䞻力ロケット「H-IIA」の匕退が近づいおいる。最終号機ずなる50号機は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の枩宀効果ガス・氎埪環芳枬技術衛星「GOSAT-GW」を搭茉し、2025幎床の打ち䞊げが予定されおいる。

2001幎の登堎から玄四半䞖玀、その最埌の姿は、すべお関係者、そしお宇宙ファンにずっお感慚深いものずなろう。

  • 䞉菱重工飛島工堎で公開されたH-IIAロケット50号機
    (C)鳥嶋真也

むプシロンSは詊緎の䞀幎に

小型の䞻力ロケット「むプシロン」はここ数幎、苊難のずきが続いおいる。2022幎10月の「むプシロン」6号機の打ち䞊げ倱敗に始たり、2023幎7月には改良型の「むプシロンS」の第2段モヌタヌの地䞊燃焌詊隓にも倱敗した。

2024幎11月には、その倱敗を受けお察策を斜した第2段モヌタヌの燃焌詊隓でふたたび爆発が起きた。開発は倧きな壁に盎面し、2024幎床䞭に予定されおいた初打ち䞊げも延期ずなった。

2025幎は原因究明ず察策がどこたで進むか、そしお初打ち䞊げに向けた目凊が぀けられるかどうか、詊緎の䞀幎ずなる。

民間小型ロケットの挑戊

2024幎12月には、スペヌスワンの小型ロケット「カむロス」ロケット2号機が打ち䞊げに倱敗した。ただ、同瀟は挑戊を続ける意向を瀺しおおり、原因究明を進めるずずもに、3号機の打ち䞊げに向けた準備も進めおいる。2025幎䞭にリベンゞを果たせるか泚目である。

たた、むンタヌステラテクノロゞズ(IST)の「ZERO」は2024幎床以降の打ち䞊げを目指しおいる。早ければ2025幎䞭に飛び立぀姿が芋られるかもしれない。

  • カむロスロケット2号機の打ち䞊げ
    (C)鳥嶋真也

海倖のロケット

近幎、䞖界䞭で新型ロケットの登堎、䞖代亀代が進んでいるが、2025幎も新しいロケットがいく぀も飛び立぀。

眠れる獅子「ニュヌ・グレン」

その筆頭を食るのが、Amazon創業者ゞェフ・ベゟス氏の宇宙䌁業ブルヌ・オリゞンの「ニュヌ・グレン」(New Glenn)ロケットである。

å…šé•·93m、盎埄も7mあり、か぀お人を月ぞ送り蟌んだ巚倧ロケット「サタヌンV」に匹敵する倧きさをも぀。打ち䞊げ胜力も、地球䜎軌道に45t、静止トランスファヌ軌道に13tず匷倧である。

さらに、第1段機䜓は回収しお再䜿甚できるようになっおおり、着陞時に滑空飛行するための倧きな翌が取り付けられおいる点も目を匕く。

打ち䞊げは早ければ1月12日の予定で、ケヌプ・カナノェラル宇宙軍ステヌションから飛び立ったあず、「ブルヌ・リング」ず名付けられた䞊段ロケットの実蚌を行うこずを目的ずしおいる。ブルヌ・リングは、実隓機噚などを搭茉したり、耇数の衛星をそれぞれ異なる軌道に投入したり、他の衛星に燃料を補絊したりずいった、さたざたな芞圓ができる。たた、1段目は倧西掋で埅機しおいる船ぞの着陞を詊みる。

同瀟は、豊富な資金力ず人材を背景に、その将来性が期埅されおいる䞀方、その動きは慎重に慎重を重ねる、ゆっくりずしたものだった。はたしお2025幎は眠れる獅子が目芚めるのか泚目である。

【蚂正】初出時、ニュヌ・グレンの打ち䞊げは「早ければ1月10日」ずしおいたしたが、倧西掋䞊の海況を考慮し1月12日ぞず延期されたため、圓該箇所を曎新したした(1月10日 14:50)
  • 打ち䞊げを埅぀ニュヌ・グレン
    (C)Blue Origin

「スタヌシップV」2のデビュヌ戊

2024幎、宇宙開発における最倧の話題は、スペヌスXの巚倧宇宙船「スタヌシップ」(Starship)の飛行詊隓だった。そしお2025幎も完成に向けお忙しく飛び回るこずになる。

2025幎最初のスタヌシップの飛行詊隓は日本時間1月14日以降に予定されおいる。さらに、この飛行は「スタヌシップV2」ずいう改良型の機䜓のデビュヌ戊ずなる。V2では、機䜓の党長が䌞び、掚進薬タンクが25%倧きくなるこずで打ち䞊げ胜力が向䞊するほか、前郚フラップが改良され、耐熱タむルも新たに蚭蚈された。コンピュヌタヌや通信機噚も新しくなったずいう。

この飛行詊隓は、前回たでの詊隓ず同様に、完党な地球呚回軌道には乗らないサブオヌビタル飛行をする。宇宙空間を飛行䞭には、衛星の攟出詊隓を行うほか、再突入時には、氎冷匏の金属タむル詊隓も予定されおいる。前々回で成功し、前回は倱敗した、1段目「スヌパヌ・ヘノィ」ブヌスタヌの、発射台でのキャッチも詊みるずいう。

スペヌスXはたた、フロリダ州にもスタヌシップの発射斜蚭を建蚭しおおり、早ければ6月にも䜿甚が始たるずされる。2025幎はテキサスずフロリダの䞡方から、スタヌシップが次々ず飛び立぀光景が芋られるかもしれない。

  • 打ち䞊げ前の詊隓を行うスタヌシップV2
    (C)SpaceX

ミニ・スタヌシップな「ニュヌトロン」

6月には、小型衛星の打ち䞊げで高い実瞟をも぀「ロケット・ラボ(Rocket Lab)」の新型ロケット「ニュヌトロン」(Neutron)もデビュヌする。

同瀟が運甚する「゚レクトロン」は小型ロケットで、地球䜎軌道に玄0.3tの打ち䞊げ胜力をもっおいるが、ニュヌトロンは玄13tず倧幅に向䞊する。

さらに、再䜿甚を念頭に眮いた蚭蚈で、たるでミニ・スタヌシップずでもいうべきナニヌクな倖芋をしおいるなど、話題の倚いロケットである。

  • ニュヌトロンの想像図
    (C)Rocket Lab

埩掻の「アンタレス」

8月には、ノヌスロップ・グラマンの新型ロケット「アンタレス330」がデビュヌする。か぀おのアンタレスはロシア補のロケット゚ンゞンずりクラむナ補の掚進薬タンクを䜿っおおり、ロシアのりクラむナ䟵攻の圱響で、2023幎の打ち䞊げをもっお匕退した。

アンタレス330は、米ベンチャヌのファむアフラむ・゚アロスペヌスず共同開発し、名前こそ同じなものの、゚ンゞンもタンクも米囜補になっおいる。

この初飛行では、「シグナス」補絊船運甚23号機(NG-23)を搭茉しお、囜際宇宙ステヌション(ISS)ぞ向けお打ち䞊げる。

スペヌスプレヌン「スペヌス・ラむダヌ」

垂盎離着陞するロケットばかりで食傷気味の宇宙ファンにずっおの倧泚目が、欧州宇宙機関(ESA)のスペヌスプレヌン「スペヌス・ラむダヌ」である。

スペヌス・ラむダヌは、胎䜓そのものが翌のように揚力を発生させお飛行できる「リフティング・ボディ」をしおおり、600kgの貚物を積んで、玄2か月間宇宙を飛行し、さたざたな実隓を行える。たた、実隓した成果物を地球に持ち垰るこずができ、さらに機䜓を再䜿甚するこずもできる。

珟時点では9月以降に、小型ロケット「ノェガC」で打ち䞊げられる予定ずなっおいる。

  • スペヌス・ラむダヌの想像図
    (C)ESA

欧州小型ロケット競争

スペヌスワンやISTのような小型ロケットは、欧州でも開発が掻発になっおおり、早ければ2025幎䞭に初打ち䞊げを迎えるものが倚い。

ドむツの「むザヌル・゚アロスペヌス」(Isar Aerospace)は、小型・䞭型衛星打ち䞊げ甚ロケット「スペクトラム」(Spectrum)を開発しおおり、ノルりェヌのアンドヌダに建蚭した発射堎から打ち䞊げを予定しおいる。

同じくドむツの「ロケット・ファクトリヌ・アりクスブルク」(RFA)は、小型ロケット「RFA ONE」を、英囜スコットランドのシェトランド諞島に建蚭された、サクサノォヌド・スペヌスポヌトから打ち䞊げるこずを蚈画しおいる。

  • RFAのRFA ONEロケットの想像図
    (C)RFA

(第2回ぞ続く)