H3ロケット7号機が、ついに姿を現した。同ロケットは、10月25日18時頃より機体移動を開始。大型ロケット組立棟(VAB)の扉から外に出てくると、30分ほどをかけて、第2射点(LP2)への移動を完了した。種子島で長く続いた悪天候により、打ち上げは5日も待たされたが、いよいよ26日9時00分15秒に実施される予定だ。

  • ついに姿を現した最強バージョン「24形態」のH3ロケット

    ついに姿を現した最強バージョン「24形態」のH3ロケット

  • 種子島宇宙センターでは、ようやく晴れ間が見えた

    種子島宇宙センターでは、ようやく晴れ間が見えた

H3ロケット7号機は、初の24形態。新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)を搭載し、ワイドフェアリングが使われているため、H3ロケットとしては、過去最大・最重量での打ち上げとなる。24形態は風の影響を受けやすく、今回の機体移動では初めて、移動発射台(ML5)の機体把持装置が実用に供された。

  • 機体把持装置がロケットを掴んでいる。最も軽い30形態が最も風の影響を受けそうだが、固有振動数がズレているので問題はない

    機体把持装置がロケットを掴んでいる。最も軽い30形態が最も風の影響を受けそうだが、固有振動数がズレているので問題はない

  • H3-24W形態は、H3ロケットの中でも最も長い。全長は約64mもあり、大型ロケット組立棟(VAB)の天井もこのギリギリ感!

    H3-24W形態は、H3ロケットの中でも最も長い。全長は約64mもあり、大型ロケット組立棟(VAB)の天井もこのギリギリ感!

  • 24形態は、固体ロケットブースタ(SRB-3)を4本搭載する。根元は移動発射台に埋まっており、ノズルは見えない

    24形態は、固体ロケットブースタ(SRB-3)を4本搭載する。根元は移動発射台に埋まっており、ノズルは見えない

  • HTV-X用のワイドフェアリング。標準のフェアリングより20cmだけ太いが、見てもほぼ分からない。もう少し太ければもっとカッコイイと思うのだが

    HTV-X用のワイドフェアリング。標準のフェアリングより20cmだけ太いが、見てもほぼ分からない。もう少し太ければもっとカッコイイと思うのだが

  • カメラのズームで確認してみると、直径を5.2m(第2段)から5.4m(フェアリング)へ変換しているアダプタが見えた。この高さが60cmほどある

    カメラのズームで確認してみると、直径を5.2m(第2段)から5.4m(フェアリング)へ変換しているアダプタが見えた。この高さが60cmほどある

筆者はこれまで、H3-22S形態の打ち上げは3回見ているのだが、今回、H3-24W形態がVABから初めて出てくるのを見たとき、「デカっ!」と変な声がでてしまった。固体ロケットブースタ(SRB-3)×4本の姿も迫力があり、フェアリングの長さも機体とのバランスが良い。明日(26日)の打ち上げがすごく楽しみになってきた。

結論「H3ロケットではH3-24W形態が一番カッコイイ!」(※個人の感想です)

機体移動のタイムラプス動画。何回か曲がりながら進む機体と、夕暮れから夜への明るさの変化をお楽しみください

打ち上げを待つH3ロケット7号機の現地写真をお届け!

  • VABの外観

    VABの外観

  • 移動発射台とH3ロケット7号機

    移動発射台とH3ロケット7号機

  • VABから射点までの機体移動の様子

    VABから射点までの機体移動の様子

  • 打ち上げのときを待つH3ロケット7号機

    打ち上げのときを待つH3ロケット7号機

  • H3ロケット7号機のフェアリングに貼られた、「H3」と「HTV-X 1号機」のデカールが見える

    H3ロケット7号機のフェアリングに貼られた、「H3」と「HTV-X 1号機」のデカールが見える