Microsoftは、公式ブログBeyond Analysis: Copilot Gets to Work in Excelにおいて、ExcelのAIアシスタント「Copilot」の機能を拡張すると発表した。新機能では、データの取得や整形から、定型業務の自動化、レポート作成まで、一連の作業をAIが支援する。
ExcelのCopilotはこれまで、数式の作成やデータ分析、グラフの生成などを支援してきた。今回の機能拡張では、分析前のデータ準備や、分析結果を共有するための資料作成にも対応する。
繰り返し作業をCopilotに学習させ、自動化
新たに導入される「Skill builder」と「Skill recorder」は、Excelで繰り返し実行する業務をCopilotに覚えさせ、再利用できるようにする機能だ。
Skill builderでは、作業手順やルールを自然言語でCopilotに伝えることで、再利用可能なスキルを作成できる。過去のプロンプトや完成済みの成果物を参考情報として与えることも可能だ。
一方、Skill recorderでは、ユーザーがExcel上で実際に操作する様子をCopilotが観察し、その手順をスキルとして記録する。
例えば、毎月の売上データの集計や、定期的な報告資料の作成など、繰り返し発生する作業への活用が考えられる。
同社によると、Skill builderは10月に一般提供を開始し、Skill recorderは10月末までにInsider向けに提供する予定とのこと。
データの取得・整形も自然言語で指示可能に
データの準備作業を支援する機能として、「Get data」と「Clean data」も追加される。
Get dataは、取得したいデータや取得元、必要なデータ形式などを自然言語で指定することで、データの取り込みを支援する機能だ。
従来、Excelで外部データを取得・加工する場合、Power Queryなどを利用してデータの接続や変換処理を設定する必要があった。新機能では、こうした作業をCopilotとの対話によって進められる。
Clean dataは、取り込んだデータの品質を確認し、修正を支援する機能だ。
例えば、同じ国を示す「USA」「US」「United States」といった表記の揺れや、データ型の不一致、書式の違い、重複データなどを検出する。Copilotは問題点を説明するとともに、修正方法を提案する。
Microsoftによると、Get dataは10月中旬から一般提供を開始する予定で、Webアプリから利用できる。Clean dataも10月から一般提供を開始している。
Excelのデータから対話形式でレポートを作成
分析結果の共有を支援する機能として、「Interactive canvas」も導入される。
Interactive canvasでは、Copilotに自然言語で指示することで、Excelのデータを基にした対話型のレポートを作成できる。
例えば、経営会議向けの報告書やプロジェクトの進捗レポート、業務状況をまとめた資料などを作成する際、Copilotがデータを整理し、見やすい形式にまとめる。
作成したレポートは元のExcelブックと接続されており、ブック内のデータが変更されると、レポートにも変更が反映される。
また、Copilotとの対話を通じて、レイアウトの変更や表示する分析結果の追加、対象読者に合わせた内容の調整なども行える。
Interactive canvasは現在、Insider向けに提供されている。
Microsoftは今回の機能拡張により、ExcelのCopilotを単なるデータ分析支援ツールから、データの準備、業務処理、成果物の作成までを支援するツールへと進化させる方針を示している。
