Windows Latestは2026年10月21日(現地時間)、「Microsoft says it's optimizing Windows 11 for 8GB PCs, so I tested 26H2 on an 8GB laptop」において、メモリ8GBを搭載したノートパソコンを用いてWindows 11バージョン26H2がどれだけ快適になったか検証した結果を公表した。
検証ではノートパソコン1台と、仮想マシン1台が使用された。いずれも搭載メモリは8GBで、近年のエントリークラスPCと同等の環境を準備している。OSは9月リリースのWindows 11 25H2(ビルド26200.9550)と、26H2(ビルド26300.9550)が比較された。
起動直後の消費メモリの比較では、ノートパソコンの消費が5GBから3.3GBに減少。仮想マシンは4.1GBから約2.8GB~3.2GBに減少した。MicrosoftはWindows 11の優先課題として8GB搭載PCのメモリ使用効率の改善を掲げており、改善の効果が確認された。
メモリ使用量が5GBから3.3GBに、各項目でも改善
ノートパソコンの検証ではタスクマネージャーから収集可能なメモリ関連の情報すべてが比較された。圧縮メモリーは324MBから62.7MBに減少、コミット済みメモリーは4.8GBから2.9GB、ページプールは633MBから299MB、非ページプールは508MBから332MBへ減少し、すべての項目で改善がみられた。
ベンチマークテストは実施していないものの、Windows Latestの記者はChromeのタブ切り替えが若干速く感じられたと述べている。ただし、これはPC1台での調査結果であり、すべての環境で同じ効果が得られるとは限らない。
1.7GB減少の理由は? Microsoftの説明だけでは解明できず
Windows Latestは以前、26H2は操作の応答速度を最大20%向上しており、8GB以下のPCで負荷を抑えると述べた。ただし、常に高速化するとは限らず、8GB以下のPCを推奨しているわけではないとした。
今回の検証結果も、8GB PCを積極的に推奨するものではない。Microsoftの改善効果の発表について、実機で検証する内容だ。
この発表によると、Windowsは現在、アクティブなデータを低速なストレージへ移動させず、最大2GB多くメモリ上に保持する。メモリが8GB以下のPCでは、ウィジェットを開いたときに限って読み込む仕組みへ変更し、ほかの作業に使えるメモリを200MB多く確保する。
ただし、最大2GBという数値は、メモリ上に保持できるアクティブデータ量の増加を示すもので、再起動直後の使用量の増減を意味しない。また、ウィジェットの改善による削減量は200MB以上とされ、これらだけでは実機で確認された1.7GBの減少は説明できない。
この不可解な点について記者は「別の要因によるもの」と述べ、未公開の改善があるとの考えを示した。さらに、ウィジェットの改善について、「ウィジェット本体」ではなく「MSNフィード」を読み込まなくなったことが要因との調査結果を明らかにした。
MSNフィードを開くと従来の消費量まで増加することを確認しており、ウィジェットは改善していないという。記者はMicrosoftに対し、ウィジェット自体をWinUIに移行して軽量化することを希望する意見を伝えている。
8GB PCの実用性向上には課題も
MicrosoftのWindowsおよびデバイス部門プレジデントを務めるPavan Davuluri氏は5月、PC全般のメモリー価格上昇を背景にメモリが業界の重要課題になっていると説明した。実際にメモリー価格の上昇を受け、8GB搭載ノートPCが再び市場に登場している。
MicrosoftのSurface Laptop 13は、廉価モデルで8GBメモリを採用。2024年に16GB搭載のCopilot+ PCとして登場したSnapdragon X搭載機も、2026年には8GBモデル(HP OmniBook 3など)が販売されている。
こうした製品が増える中、Windows 11のメモリー消費を抑えることは限られた容量を有効活用するうえで意味がある。今回の調査では、目に見える改善が確認された。ただし、実際の使用環境での快適さは別の問題だ。
Chrome、VS Code、業務アプリなど、実際に活用するアプリを同時に起動した際に、どれだけ快適に動作するかが重要だ。実用性を判断するうえで残された課題であり、解決にはサードパーティー製品を開発する企業の協力も欠くことのできない状況だ。
