
法人利用のスイートルームも大きな収益源に
「『MUFG国立』を観る場所から、価値を生み続ける場所にしていく」─こう話すのは、ジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメント(JNSE)社長の竹内晃治氏。
2026年3月16日、三菱UFJフィナンシャル・グループが命名権を取得した国立競技場「MUFGスタジアム」がリニューアル工事を完了し、報道陣に公開された。命名権料は非公開だが、5年間で約100億円と推定されている。
国立競技場は25年4月に民営化され、NTTドコモなどが出資するJNSEが運営しているが、民営化によって求められているのは「稼ぐ力」。
今回のリニューアルには約90億円を投じた。競技場内に32カ所ある飲食店は全て入れ替え、ミシュランに掲載されたお店や、予約が取れないと評判の人気店などを誘致。イベントがない日でも食事利用ができるようにする予定。さらに、ピッチに近いエリアに53室のスイートルームを設置。間近でスポーツや音楽イベントを楽しみながら食事ができる施設にした。接待や懇親会需要を見込んで法人を対象に年間契約を募る。
リニューアルに合わせて、3月16日には記念式典も開催。スポーツ庁長官の河合純一氏、日本スポーツ協会会長の遠藤利明氏が祝辞を述べ、東京都知事の小池百合子氏がビデオメッセージを寄せた。
これまで国立競技場はスポーツや音楽イベント開催で収益を挙げてきたが、今後はそれ以外で稼働率を上げ、2~3年以内の黒字化を目指す。
スポーツビジネスを巡っては、近隣の新秩父宮ラグビー場の命名権を三井住友フィナンシャルグループが取得するなど活発化している。イベント以外でいかに稼ぐかが問われる。