筑波大学 計算科学研究センター(CCS)は3月27日、ユニファイドメモリ型スーパーコンピュータ(スパコン)「Sirius(PACS12.0)」の運用を同日より開始したことを発表した。

  • スパコン「Sirius(PACS12.0)」

    筑波大学で運用が開始されたスパコン「Sirius(PACS12.0)」(出所:筑波大学)

今般運用が開始されたSirius(PACS12.0)は、計算ノードが4基のAPU(CPU/GPU統合プロセッサ、AMD MI300A)で構成される。このAPUは、CPU(24コア EPYC Zen 4)と128GBのHBM3高バンド幅メモリで構成され、CPU・GPU間のメモリ転送が不要となることから、飛躍的な演算効率の向上が期待されるとともに、GPUによる最適化のコストが大幅に低下するという。

また4基のAPUで倍精度浮動小数点理論ピーク性能は496TFlops、HBM3の容量は512GBとなるのに加え、計算ノードには4基の3.84TB PCIe Gen5 NVMe SSDが搭載されており、大規模データ・ハイパフォーマンスコンピューティング・AI・大規模言語モデルなどの要求にこたえるとする。

なおSiriusは24ノードで構成され、全体の倍精度浮動小数点理論ピーク性能は11.9PFlopsとのこと。また各計算ノードは4本のInfiniBand NDR(400Gbps)で接続され、5.2PBの並列ファイルシステムによって大規模データにも高速でアクセスできるとした。

  • Sirius(PACS12.0)全体構成イメージ

    Sirius(PACS12.0)の全体構成イメージ(出所:筑波大学)

なお、CCSで2022年から運用されているビッグメモリスパコン「Pegasus」とSiriusの並列ファイルシステムは、互いにInfiniBandで接続され高速アクセスが可能だといい、構成の異なる2つのシステムを相互接続して活用することで、タイプの異なるジョブの実行を最適化できるとする。

また、AMD製のAPUを搭載したスパコンは日本の国立大学で初めての事例とのこと。CCSは、学際共同利用プログラムや産業利用・一般利用プログラム、国内の大学・研究機関が参画する革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)などの枠組みを通じて、Sirius(PACS12.0)の計算資源を広く提供し、計算科学・計算機科学・産業の発展に寄与するとしている。