エレクトロニック・ライブラリー(以下、ELNET)とNTTドコモビジネスは3月24日、日々提供される最新の新聞記事を横断的に活用することを目的とし、効率的な情報整理を実現する法人向け生成AIサービス「ELNET AI」を共同で開発したことを発表した。
同サービスの正式リリース(2026年10月予定)に先立ち、4月1日より全国紙を含む報道機関26社の協力の下、ELNETのクリッピングサービスを利用中の一部企業を対象にパイロット版の提供を開始する。
背景
近年、メディアや情報活用の分野では、企業が膨大な新聞記事や報道情報を迅速かつ正確に把握し、業務や意思決定に活用したいというニーズが高まっている。
一方で、自社や関連業界に関する記事を収集する従来の新聞記事クリッピングサービスでは、新聞記事の内容把握や整理、関連情報の抽出、レポート作成といった作業において、人手に依存する部分が多く、担当者の負荷や情報活用のスピードが課題となっていた。
ELNETとNTTドコモビジネスはこうした課題に対応するため、新聞記事を横断的に活用し、生成AIによって効率的な情報整理を実現する法人向けサービス「ELNET AI」を開発した。
これにより、ELNETが採録および蓄積した最新の新聞記事から、過去10年分の新聞記事と生成AIを融合させることで、企業が取得し活用する情報の幅を広げ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進と意思決定の高度化に貢献するという。
サービスの概要
「ELNET AI」は、ELNETが保有する新聞記事データを活用し、生成AIによってトピックスの整理や分類、レポート作成を行うサービス。チャット画面から質問を入力するだけで、信頼性の高い新聞情報をもとに生成AIが回答を作成するため、誰でも直感的に利用可能だという。
日々多くの新聞記事に目を通し、要点整理や社内共有のための資料作成に時間を要しているような場合に、必要な情報の把握から出典確認までの作業を効率化できる。業務負荷の軽減と情報活用の高度化が期待できるという。
生成された回答には参照元となる記事がひも付けられており、2社が独自に開発した収益分配モデル(特許出願中)により、記事の利用度に応じた対価は新聞社や通信社に還元される。
サービスの特長
生成AIによる新聞記事の横断的な情報整理においては、当日の朝刊を含む全国紙・専門紙・ブロック紙・地方紙などの記事を横断的に整理し、生成AIが回答を生成する。新聞記事を情報源としているため、出典の信頼性が高い情報にもとづいた回答を特徴とする。
AIが生成した回答内容に利用された記事の原文を確認できるため、ファクトチェックや内容確認も効率化に行える。
セキュリティやコンプライアンスへの対応として、データは暗号化された環境で安全に管理され、ユーザーがチャットに入力した情報はAIモデルの学習には利用されない。また、提供する記事については、新聞社や通信社などの著作権者から許諾を得たものが使用される。

