Windows Centralは3月12日(米国時間)、「Ex-Windows chief praises MacBook Neo, laments Surface defeat|Windows Central」において、過去にMicrosoftのWindows部門長を務めたSteven Sinofsky氏が、Appleの新型ノートパソコン「MacBook Neo」を称賛したと伝えた。
同氏はXへの投稿でNeoに対する肯定的な意見を述べると共に、自身が関わった製品開発を嘆いたという。
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Surface RTのARM戦略は「早すぎただけではない」
Sinofsky氏は2012年ごろに、MicrosoftのタブレットPC「Surface RT」の開発に関わったとされる。Surface RTはWindows RT(ARM版のWindows 8)およびOffice 2013 RTを搭載する意欲作だったが、既存のWindowsアプリケーションが動作しないなどの欠点があった。そのためか市場の反応は乏しく、失敗作と評価されている。
同氏はSurface RTと同種のハードウェア構成を採用するMacBook Neoを比較し、Surface RTで採用したWindows 8とARMプロセッサーの選択は早すぎたわけでも誤りでもなかったと述べ、自らの判断の正しさを主張している。
失敗の原因は旧Windowsアプリとの断絶
そして最大の敗因はエコシステムの拙速な移行と分析し、古いWindowsアプリを切り捨てたことでユーザーの反発を招いたと反省の弁を伝えている。
このエコシステムの移行は当時の戦略だったとされる。Microsoftは安全性と省電力性を重視する新しいアプリモデルへの全面移行を目指したが、ユーザーは古いWindowsアプリモデルの維持を望んでおり、失敗につながったという。
また、ユーザーがこの戦略を受け入れなかった理由として、企業戦略が影響した可能性を伝えている。Appleは最新を追いかけるアプローチを長年続けており、ユーザーも最新環境の維持を受け入れている。一方で、Microsoftは永続的な後方互換性の確保を続け、これが強みとなった反面、新しい取り組みを受け入れてもらえない土壌が育ったとしている。
MacBook Neo成功が示すMicrosoftの弱点
この投稿は、14年前の状況と現在を重ね合わせ、同種の製品にもかかわらず良好な評価を得るMacBook Neoを羨む内容だ。両者の背景は同じとは言えず、別の要因も複雑に絡み合っていると思われるが、同氏はユーザーのニーズを把握できなかった当時を嘆いている。
Microsoftのユーザーのニーズの把握については、現在もその企業体質を維持しているとみられる。AI OSを推進する同社の方針、不具合を多発するWindows 11の現状など、時代を先取りしようとしてユーザーを置き去りにしている。
この体質を改善しないままAppleのように成功することは難しいと考えられるが、同氏は「もし開発者と共に新しいアプリを作っていられたら、数年後にはNeoと同じ立ち位置にいただろうと確信せずにはいられない」と述べ、悔しさを滲ませている。
