エイチ・ツー・オー リテイリング(以下、H2O)と富士通は2月27日、H2O傘下の阪急阪神百貨店の全15店舗に対し、富士通のPOSソリューションを活用した無線タブレットPOSシステムを構築したことを発表した。

この取り組みでは、非食品売場に約5000台のタブレット端末、食品売場に約400台のPOS専用端末を展開する。同システムの導入により、販売員はレジ決済のために自身の売場を離れることなく、接客から決済までをワンストップで完結できる環境が整備される。販売員が来店客に向き合う時間を確保し、サービスの向上により百貨店ならではの付加価値の高い買い物体験の提供を目指すとのことだ。

システムの概要と効果

今回の取り組みで構築したシステムは、富士通の事業モデル「Uvance」の顧客接点情報の一元化を目指すオファリング「Unified Commerce」から提供されるPOSソリューションを導入した。

このシステムを共通基盤とすることで、据置型のPOSとモバイル型のPOSで異なっていた画面や操作性が統一された。これにより、販売員が統一された操作体系で業務を行うことによる、複数の操作方法習得に伴う負荷や研修工数が削減された。

また、無線タブレットの導入によって、接客から決済までを同一売場で完結させるオペレーションが確立され、よりスムーズで快適な買い物体験を提供可能となる。加えて、SIM搭載タブレット端末による、催事・外商活動・移動販売における店外でのPOS増設の柔軟化と、店内と同一システムを用いたサービス品質の維持も可能としている。

このシステムはクラウド環境上に構築され、年間の取引数に応じた従量制ライセンスのビジネスモデルを採用。売場の繁閑や需要に応じてPOSシステムのリソースを柔軟に変更でき、適正なコスト管理と安定した運用の両立が期待できるという。

今後の方向性

H2Oは阪急阪神百貨店において、同システムと顧客カルテや接客支援ツールなどの他の業務アプリを同一端末に搭載することも検討しているという。さまざまな接客シーンで必要となる情報参照やアクションをワンストップで実行できるようにし、より質の高い顧客体験の創出を目指す。

富士通は社会課題を起点とする事業モデル「Uvance」のもと、データ&AIを軸に、購買を取り巻く体験と供給網の双方から顧客と社会の課題解決に取り組む。顧客の快適な購買体験や購買に携わる従業員の業務効率化を支援するExperience Cycleと、サステナビリティに配慮したレジリエントな購買の供給網の実現を目指すSupply Chain Cycleを連動させ、複雑化する顧客接点を統合。オムニチャネルにおける情報の一元管理を実現することで、顧客・生活者体験の高度化を前進させる。