Linux専門のニュースサイト「9to5Linux」は12月18日(現地時間)、「Firefox Will Ship with an "AI Kill Switch" to Completely Disable all AI Features - 9to5Linux」において、Firefoxに「AIキルスイッチ」が登場することを伝えた。

これはRedditの返信メッセージとして発表された。事の発端はMozillaの最高経営責任者(CEO: Chief Executive Officer)に就任したAnthony Enzor-DeMeo氏の就任挨拶にある。

同氏はこの挨拶において、FirefoxをAIブラウザへと進化させる方針を発表したが、AI化を望まない一部のユーザーが反発。問題を指摘したユーザーの投稿に返信する形で、CEO自らがAIキルスイッチの実装を発表した。

  • Firefox Will Ship with an "AI Kill Switch" to Completely Disable all AI Features - 9to5Linux

    Firefox Will Ship with an "AI Kill Switch" to Completely Disable all AI Features - 9to5Linux

ユーザーからAI機能の標準搭載を撤回の声

Redditユーザーのnseavia71501氏は12月17日(現地時間)、「Mozillaの新CEOへの公開書簡」と題してFirefoxのAI化を非難する投稿を行った。その理由としてユーザーフィードバックを受け入れないサポート体制や、搭載予定のAI機能がユーザーの制御外で意思決定する可能性を挙げている。

そして投稿の最後に「FirefoxはGoogleやMicrosoftのようになる必要はありません」と述べ、AI機能の標準搭載を撤回するように求めている。この投稿に対しては同意する意見が大半を占め、Mozillaへの信頼が揺らぎかねない状況となっている。

なお、同氏はこの投稿の数日前に、Firefoxを開発ツールとして利用する際の問題点を指摘する投稿を行っており、日頃からFirefoxを愛用している様子と、専門的な知識を併せ持っていることを明らかにしている。

AI機能を搭載予定のFirefox、CEOが追加の方針を発表

MozillaのCEOを務めるAnthony Enzor-DeMeo氏は、パワーユーザーの公開書簡に対して次のように返信し、AIキルスイッチの登場を発表した。

「ご安心ください。Firefoxは常にユーザー制御を中心としたブラウザであり続けます。AI機能も例外ではありません。AI機能を明確に無効化する手段を提供します。2026年第1四半期に本格的なキルスイッチが登場予定です。選択肢は重要であり、信頼を築き維持するために、選択肢へのコミットメントを示すことが大切です」

同氏はこの返信の翌日、Mastodonへの投稿で「キルスイッチ」が仮称であること、すべてのAI機能がオプトイン方式となることを補足説明した。オプトイン方式となることからキルスイッチは原則不要となるが、キルスイッチを利用するとAI機能を完全に削除して一切表示しなくなると説明している。

オプトイン方式とキルスイッチの説明に矛盾があることから、ユーザーの反応を受けて急きょ方針を変更した可能性がある。これら機能をどのように提供する予定なのか定かでないが、キルスイッチとAI機能を搭載した新しいFirefoxは来年3月までのリリースが予定されている。