メドレーは12月4日、次世代医療プラットフォーム「MEDLEY AI CLOUD」のプロダクトとして、病院・有床診療所向けに提供する電子カルテ「MALL(モール)」について、新たに「AI文書作成アシスト」を開発し、一部の医療機関へのパイロット版の提供を開始したことを発表した。

  • 「MALL」で「AI文書作成アシスト」の提供を開始した

    「MALL」で「AI文書作成アシスト」の提供を開始した

新機能開発の背景

メドレーの医療プラットフォーム事業では、病院・有床診療所をはじめ、無床医科診療所、歯科診療所、調剤薬局の各領域のプロダクトを、医療機関と患者および生活者がつながる次世代医療プラットフォーム「MEDLEY AI CLOUD」として展開している。

MEDLEY AI CLOUDは「より良い患者体験」「AI活用」「安心・安全」「オープン連携」「リーズナブル」の5つのブランド・プロミスを掲げ、医療現場における業務効率化と患者体験の向上を推進しているという。

国内における医師の全体数は増加傾向であるが、診療科や地域の偏在が顕著となっている。そのため、2024年4月に施行された「医師の働き方改革」で時間外労働の上限規制が適用されたが、医師が不足している環境ではいまだ長時間労働が常態化している。これにより、デジタルを活用した医師の業務効率化の必要性は高まっている。

厚労省が医師の働き方改革の推進に関して実施した現状調査では、医師の最も負担となっている業務として、診断書や診療記録、処方箋の記載、主治医意見書の記載などが挙げられた。多くの医師の業務でカルテや診断書、紹介状、指示書などの医療文書の作成に時間を要している現状がうかがえる。

こうした課題に対し、MALLは医療文書にかかる業務時間の削減を目的に、AIがカルテ内に蓄積された複数のファイルや情報を元にワンクリックで下書きを作成する「AI文書作成アシスト」が追加された。

医師や看護師、医師事務作業補助者などの文書作成時間を削減するだけでなく、診察後などに文書の受け取りのために病院で待機する患者の待ち時間も解消するという。

「AI文書作成アシスト」の機能概要

MALLはAI機能を拡大する第一弾として、他の医療機関や施設、行政、企業などとの連携に必要な医療文書の作成業務をAIで支援し、作成にかかる業務時間を軽減する「AI文書作成アシスト」機能を実装した。

パイロット版を導入した一部の利用医療機関における計測結果では、退院サマリでは平均7割以上、退院看護サマリにおいては最大8割程度の作成時間の削減効果が見込まれているという。

提供開始時点で対応する文書は、退院時サマリ、診療情報提供書、主治医意見書、退院看護サマリ、経過要約の5点。今後は導入医療機関のニーズに合わせて、医療・介護の連携に必須の文書や労災・自賠責関連の文書など、対象となる医療文書を順次拡大する予定だという。