リコーと藤田観光は12月1日、宿泊業界における客室清掃品質の均一化および向上と業務効率化を目指し、AI技術などを活用した新たな検知システムの開発に向けた実証実験を開始することを発表した。
実証の背景と目的
昨今の訪日外国人旅行者の増加などによって宿泊需要が拡大する一方、ホテルでは従業員の高齢化や属人的な作業に起因する客室清掃品質のばらつきを防ぐための効率的な管理が求められている。
この課題に対応するため、独自の光学技術とそこから生み出されるデータを活用した画像AI技術を持つリコーと、国内外46拠点1万1693室(2025年11月現在)の宿泊施設を運営する藤田観光は、清掃状態をAIで自動検知して客観的な品質を可視化する検知システムの開発に向けた実証実験を開始することを発表した。
実証実験の概要(予定)
実証は2025年12月~2026年3月に、藤田観光グループのフェアトンが清掃を請け負う「ホテルグレイスリー銀座」など3ホテルで実施する。客室内でのデータ収集の他、収集データを活用したAIによる清掃状態検出性能の評価、清掃品質向上の実現可能性の検証などに取り組む。
今回開発するシステムは、従来は人の目で行っていた清掃作業のダブルチェックをAIにより効率化でき、清掃品質の均一化と向上につながると期待できる。また、清掃員ごとの品質データを可視化し、指導の効率化や業務改善にも貢献するという。両社は製品化を目指し、実証実験を通じて得られた成果を基に改善を重ねる方針だ。