Windows Centralは11月10日(現地時間)、「Microsoft hits the brakes on Windows 11 File Explorer 'recommended files' feature|Windows Central」において、Microsoftが新たに導入したエクスプローラーの「おすすめ」機能を停止したと伝えた。

Microsoftは2025年10月28日に、オプションの非セキュリティ更新プログラム「KB5067036」をリリースし、おすすめセクションから頻繁に利用するファイルや最近ダウンロードしたファイルに簡単にアクセスできるようにする変更を導入した。しかしながら、この機能の一般展開が一時停止されたという。

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脆弱性を指摘された可能性

新たに導入されたエクスプローラーの「おすすめ」機能は、エクスプローラーのホーム画面上部に追加された便利な機能だ。頻繁に利用するファイルや最近ダウンロードしたファイルのプレビューを表示し、内容を確認してからファイルを開くことができる。リリース間もない機能だが、Microsoftは11月5日(米国時間)、「将来展開する」と発表を変更して機能を一時停止した。

プレビュー表示と聞いて、問題が一つ思い出される。Microsoftは10月22日(米国時間)、エクスプローラーのプレビューペインにはリスクがあるとして、一部ファイルのプレビュー表示を取りやめている(関連記事:Windows 11、10月更新プログラムでエクスプローラーのプレビューが一部無効に - 原因は脆弱性 | TECH+(テックプラス))。

Microsoftは今回の停止理由を明らかにしておらず、この脆弱性の影響については定かでない。しかしながら、同じプレビュー表示を採用している可能性が高く、関連が疑われる。この脆弱性が影響しての停止と仮定すると、悪意のあるファイルをダウンロードしてエクスプローラーを起動するだけでパスワードを流出する可能性がある。

改善後に再度リリースする

Microsoftは同機能の将来的なリリースを予定している。原因および対策について発表がなく、推測の域を出ないが、前述の脆弱性と同様にプレビュー表示を警告メッセージに差し替えるだけの簡易的な対策の可能性がある。その場合、おすすめのダウンロードファイルは常に警告されることになる。

幸いなことに、同機能はエクスプローラーのオプションから無効にできる。今後どのような対策が実施されるかは未定だが、ユーザーは同機能の利用について慎重に判断する必要がある。