AIの普及と利用増加により、AI企業は大規模なデータセンターの構築や優秀な人材獲得などの投資が不可避だ。「Claude」のAnthropicは2028年に損益分岐点に達すると見込んでいるという。

売上の約80%を企業顧客が占めるAnthropic

Anthropicはコーディングの「Claude Code」などが好調でビジネスユーザーが拡大しているという。2025年は売上高42億ドルに対して、約30億ドルの赤字を予測しており、売上高の約70%に相当するキャッシュバーンとなる。その後、急速に効率化を進め、2026年にはキャッシュバーン率を売上高の約3分の1に縮小し、2027年には9%まで低下する見通しだという。

同社は顧客を戦略の核心に据えており、売上の約80%を企業顧客が占めているという。巨大なコンピューティングパワーを必要とする画像・動画生成に参入する代わりに、コーディングなど実用的な機能に特化している。この戦略が、コストを収益に見合ったペースで抑えることができているとのことだ。

対照的なのが、OpenAIだ。同社は2028年に売上高の約4分の3に相当する740億ドルの営業損失を計上すると予測している。2030年に黒字化するまでにAnthropicの約14倍のキャッシュを消費する見通しだ。

OpenAIはAI技術構築に必要なチップやデータセンターへの大規模投資を行い、優秀な研究者獲得のための報酬も多い。動画生成「Sora」、ブラウザ「Atlas」の立ち上げ、消費者向けハードウェア、eコマース、広告機能の開発など、積極的に事業を拡大している。

Anthropicは、OpenAIの共同創業者兼CEOのSam Altman(サム・アルトマン)氏と対立して退社した元Google研究者のDario Amodei氏が設立した。OpenAIの企業価値は5000億ドル、Anthropicは1830億ドルと評価されている。Wall Street Journalが入手した財務資料をベースに、11月10日に報じている。