NECは10月29日、2025年度(26年3月期) 第2四半期決算を発表した。説明会には取締役 代表執行役Corporate EVP 兼 CFO 藤川修氏が登壇した。

BluStellar事業が想定以上のペースで拡大

2025年度 第2四半期の実績は、売上収益が前年度比7.3%増の8541億円、調整後営業利益は前年度から415億円増の899億円となった。Non-GAAP営業利益は前年度から389億円増の875億円となっている。

2025年度上期の実績は、売上収益が前年度非5.6%増の1兆5698億円、調整後営業利益は前年度比4.3%増・706億円増の1316億円となった。Non-GAAP営業利益は、626億円増の1275億円となっている。

  • 2025年度 上期実績 主要指標

    2025年度 上期実績 主要指標

この結果について、藤川氏は「国内ITとANS(航空宇宙・防衛)が好調で、大幅な増益につながった」と説明した。

このような足元の業績進捗を考慮した上で、通期業績予想のNon-GAAP営業利益について、3200億円から3400億円に上方修正した。

  • 2025年度 上期決算のポイント

    2025年度 上期決算のポイント

セグメント別に見ると、国内のITサービスは、パブリックが増収を牽引する形で好調。特殊要因による影響を除くと9%増の増収となった。さらに、BluStellarを中心に収益性が向上し、大幅な増益につながった。

第1四半期と第2四半期の実績を合わせた上期の売上収益は、前年度比3.4%増の9540億円、調整後営業利益は520億円増の1009億円となっている。

特にBluStellar事業に関しては、想定以上のペースで事業拡大、収益性向上を実現しており、第2四半期の売上収益は前年度比24.3%増の1631億円、調整後営業利益は220億円増の257億円となっている。

  • 国内ITサービスの状況

    国内ITサービスの状況

また海外のITサービスについては、Avaloqの収益性が改善したことと、前年度の一過性費用剥落により増益となっている。

社会インフラセグメントでは、テレコムサービス事業で開発費を中心とした費用効率化により増益。ANS(航空宇宙・防衛)は海洋で一過性費用計上も、航空宇宙・防衛で大幅な増収増益となった。

好調な航空宇宙・防衛の第2四半期の売上収益は、前年比66.7%増の1221億年。調整後営業利益は、130億円増の187億円となっている。

  • 社会インフラセグメントの実績

    社会インフラセグメントの実績

通期業績予想を600億円増の3兆4200億円に修正

さらに、足元の業績進捗を考慮し通期業績予想の修正が行われた。2025年度の売上収益の従来予想が3兆3600億円だったのに対し、10月29日時点の予想として600億円増の3兆4200億円に変更された。

調整後営業利益については、従来予想の3100億円から200億円増額の3300億円に上方修正。Non-GAAP営業利益も従来予想から200億円増額の3400億円が新たな予想として発表された。

  • 2025年度 業績予想

    2025年度 業績予想

この修正は、特に好調な国内ITサービス事業において行われたもので、2025年度の従来のITサービスの売上収益予想が2兆3400億円だったのに対し、600億円引き上げて2兆4000億円が新しい予想とされている。

調整後営業利益も200億円増の3210億円が新たな予想として発表されており、社会インフラセグメントやその他の事業については2025年度の業績予想は4月28日から変更なしとなっている。

  • 2025年度 業績予想(セグメント別)

    2025年度 業績予想(セグメント別)