日立製作所とOpenAIは、次世代AIインフラの構築とグローバルなデータセンタ拡大を軸とした戦略的パートナーシップに関する覚書(MoU)を10月2日に締結したことを発表した。
持続可能なデータセンタ運営実現に向け協力
日立グループは現在、パワーグリッド事業を筆頭に、クリーンエネルギーや冷却技術、データ管理から運用サービスまで、AIインフラの運用に不可欠なソリューション群を幅広く有している。また米国においては、AIデータセンタの拡大に伴う変圧器や高電圧機器の需要急増に対応するため、10億ドルを超える投資を行うことが発表されている。さらに、広範なプロダクトやシステムのインストールベースにAIとドメインナレッジを掛け合わせることで、顧客や社会の課題解決を実現する「HMAX」ソリューション群のグローバル展開も加速させているとする。
そんな同社は今般、ChatGPTやSoraなどを開発するOpenAIとの間で、次世代AIインフラの構築およびデータセンタのグローバル規模での拡大を軸とする戦略的パートナーシップに関するMoU締結に合意。10月2日には都内にて、日立の德永俊昭執行役社長兼CEOとOpenAIのサム・アルトマンCEOが面会し、合意書類への署名が行われた。
今後は今回のMoUに基づき、互いの強みを結集することで、持続可能なデータセンタ運用とAIの社会実装による課題解決を加速していくとのこと。具体的には、まずデータセンタ外領域での協業として、以下3点の課題解決策について共同で検討を行うという。
日立とOpenAIが共同研究する課題
- データセンタの送配電網への負荷最小化、および将来的なゼロエミッション型データセンタの実現
- データセンタ向けの重要かつ長納期な製品の供給確保
- 工期短縮に向けたプレファブ型・モジュール型データセンタの設計標準化
またデータセンタ内領域としては、冷却設備やストレージをはじめとした、データセンタの稼働までのスピードを支える重要機器の設計・供給に関する協業の可能性を探索する。加えて日立は、HMAXを含む日立のLumadaソリューション強化に向け、OpenAIが提供する大規模言語モデル(LLM)のさらなる活用を検討するとした。
今回のMoU締結に際し、日立の德永俊昭CEOは、「今回の戦略的パートナーシップを通じて、日立グループが有する幅広いソリューションを真のOne Hitachiで提供し、OpenAIの革新的なAI技術の進展を支援することで、ハーモナイズドソサエティの実現を共に目指していく」とコメントしている。

