OpenAIとDatabricksは9月25日、「GPT-5」を含むOpenAIの最新モデルをDatabricksの「Data Intelligence Platform」上でネイティブに利用可能にしたと明らかにした。企業は自社データ上でGPT-5を安全かつガバナンスの効いた方法で実行できるようになるという。

Databricks上でGPT-5を利用

ユーザーはSQL内から、需要の変化に合わせて自動的にスケールアップ・ダウンするため、インフラストラクチャのコストを節約しながら、レイテンシのパフォーマンスを最適化する「Model Serving」のAPIエンドポイントとして、あるいはAIエージェントを構築する「Agent Bricks」経由でGPT-5を呼び出すことができる。

これにより、企業は自社データに最適化されたエージェントを、重要な業務に求められる品質とデータ保護を担保しつつ、構築・展開できる。DatabricksでOpenAIのGPT-5モデルに安全にアクセスし、企業データにもとづいて推論するエージェントの構築が可能だ。

Agent Bricksは、ドメイン固有のタスクに対する反復的な改善を支援し、エージェントの精度と品質を継続的に向上させ、GPT-5は複数ステップのリクエストを実行し、異なるツール間での連携や文脈の変化への適応が可能になっている。

従来モデルと比べて、GPT-5は指示に従い、単純な作業から複雑で進化する推論を要する作業までの工程を一貫して行うできるという。GPT-5などのモデルへのガバナンス付きアクセスを提供することで、企業が自社データとともに安全かつコンプライアンスを守って利用が可能。

  • 思考プロンプトの有無によるGPT-5の精度差と他モデルとの比較

    思考プロンプトの有無によるGPT-5の精度差と他モデルとの比較

また、Agent Bricksには評価ループが組み込まれており、GPT-5といったモデルのドメイン固有タスクに対する精度を測定し、品質向上のためにチューニングと最適化を行う。これらの継続的な改善サイクルにより、企業は自社の業務文脈において定量的な品質を提供する、実運用に耐えるエージェントにすることを可能としている。

活用例と今後の展開

活用例については、医療意思決定支援、金融リスク分析、契約レビュー、物流計画などの推論エージェント。GPT-5の拡張推論モードにより、長文ドキュメントや複数ステップの計算を分析ができる。

さらに、要約、ビジネス文書作成、ナレッジ管理、カスタマーサポートなどの生産性向上エージェントに加え、大規模システムのデバッグ、レガシーアプリケーションの近代化、実運用向けコード生成をはじめとしたコーディングエージェントとなる。

企業は、APIやSQLを通じてGPT-5などのOpenAIモデルを利用が可能であり、組織内の生成 AI モデルとエージェントの使用と管理を合理化する「Mosaic AI Gateway」が基盤を提供し、すべてのリクエストに対してアクセス制御・モニタリング・ポリシーを適用する。

これにより、コンプライアンスや信頼性を損なうことなく、GPT-5を全社的にスケールさせることが可能になる。今回のローンチは、両社間でのエンジニアリング協業の始まりでもあり、フィードバックループ、モデル改善、Databricks向け最適化を共同開発し、OpenAIモデルが企業タスクにおいてパフォーマンスを発揮できるようにするという。

今後、GPT-5に加え、「GPT-5 mini」「GPT-5 nano」がAWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloud上のDatabricksでネイティブに利用が可能になる予定だ。