TISインテックグループのTISと日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)は9月2日、HPE Nonstop Computeを利用する企業のエンジニアが、開発および運用業務における生成AI活用の事例やノウハウを共有し、開発技術の高度化や業務効率化を図ることを目的とした「HPE Nonstop Compute 生成AI活用コミュニティ」を設立したことを発表した。このコミュニティでは企業の垣根を越えて事例やノウハウを共有し、HPE Nonstop Compute領域における生成AI活用の可能性の拡大を狙う。
コミュニティ設立の背景
HPE Nonstop Computeは、ハードウェアやソフトウェアに障害が発生してもシステムを停止させることなく稼働を継続することを目的とした、高可用性コンピュータシステム。24時間365日の安定稼働が求められる金融機関の基幹システムや社会インフラなど、ミッションクリティカルな分野で使用される。
2024年にHPE Nonstop Computeは誕生から50周年を迎えた。変化の激しいIT業界において長く活用され続けている背景には、堅牢性と信頼性、そして時代に応じた技術的進化がある。
COBOLなどのレガシー技術を生かしつつJavaやPythonといった現代的なプログラミング言語にも対応する柔軟性が、50年にわたりさまざまな業界で選ばれ続けてきた大きな理由の一つと考えられる。
日本国内でも決済システムをはじめ高可用性が求められる領域でHPE Nonstop Computeアーキテクチャが中核を担っており、その開発・運用には高度な専門知識が求められている。近年では人材の世代交代が進み、次世代の技術者育成やノウハウの継承、さらなる業務効率化が必要になりつつある。
生成AIの進化も大いに期待される分野だ。そこでTISらは、企業の枠を超えて人材育成や生産性向上に取り組むため、HPE Nonstop Compute 生成AI活用コミュニティを設立した。コミュニティでは生成AIの知見の共有や連携を通じて、生成AIに不可欠なデータの活用など持続可能で革新的なシステム開発と運用を目指すとのことだ。
コミュニティのコンセプトは「多社相伝」
今回設立したHPE Nonstop Compute 生成AI活用コミュニティは、HPE Nonstop Computeを取り扱うベンダーやパートナー企業、利用企業および利用を検討する企業が参加対象。各社がHPE Nonstop Compute領域の人材や生産性に関する課題に対して、生成AIを活用した取り組みを模索し、その活用例を共有しながらディスカッションする。企業間を横断したコミュニティ活動だ。
コミュニティのコンセプトは「多社相伝」。武芸や芸道における「一子相伝」「多子相伝」にならい、HPE Nonstop Computeの技術や知見を企業の枠を越えて広く継承し、共有していくことを目指す考え方を示している。
これまで限られた人材の中に蓄積されていたノウハウを業界全体でつなぎ、さらに高度化し、次世代へと受け継ぐという。日本の「和」の精神と先進技術を融合し、HPE Nonstop Compute技術の未来を共創していく思いを込めたとのことだ。
主な活動内容は月次定例会の開催と、Microsoft Teamsによるオンラインコミュニティの開催だ。月次定例会では各社で課題を設定し、持ち回りで月ごとに発表の場を設けて取り組みの進捗を共有する。また、HPEから海外のHPE Nonstop Computeにおける生成AI活用の動向を紹介する。
オンラインコミュニティでは取り組みの中で生じた課題の相談や、生成AIに関する情報の投稿などが実施される。
