Snowflakeは8月1日付で日本法人の新社長を交代することに伴い、事業戦略説明会を開催した。新社長には日本法人の執行役員 第二営業統括本部長としてセールスチームを統括していた浮田竜路氏が就任。前任の東條英俊氏は同社には残らない。
説明会には前任の東條英俊氏も登壇、同氏は「Snowflakeはまだまだ成長できると考え、退任は自分から申し出た。浮田氏の社長就任はベストな人事と思っている」と語った。
データ戦略をAI戦略にシフトする新たなフェーズへ
浮田氏は、「これから、データ戦略をAI戦略にシフトする新たなフェーズに入る」と述べ、同氏が次のフェーズの舵取りを担うことをアピールした。
浮田氏は、1万1000を超えるグローバルの顧客の半分がSnowflakeでAIと機械学習を稼働していることを紹介し、「AIや機械学習の領域でもSnowflakeの導入が進んでいる」と語った。
また、APJ(アジア太平洋・日本)の成長率は42%とグローバルの成長率の30%を上回っているが、中でもAPJを牽引しているのは日本だという。今後、「FY30までにグローバルレベニューの10%以上をAPJで担うことを目指している」と、浮田氏は述べた。
加えて、同社は昨年に新オフィスをオープンしたが、顧客を招いたイベント、トレーニング、ハンズオンなどを開催している。約1年で220回以上のイベントを開催し、9000名以上が来社したという。
浮田氏は、「業界を越えて深いつながりができ、そこから生まれた気づきがデータ活用やAI活用につながったという声もある。新オフィスを協創の中心としてさらに進化させたい」と語った。
Snowflake Japanが推進する5つの注力領域
続いて、浮田氏はSnowflake Japanが推進する5つの注力領域について、説明した。注力領域は以下の通りだ。
AIの民主化・高度化・安全性
同社は「データ戦略なくして、AI戦略なし」という戦略を掲げており、他社同様、AIは最も注力している領域だ。
AIの民主化については、現場担当者がノーコード・自然言語でAIを活用できるよう、支援する。浮田氏は「現在、AIエージェントに力を入れており、誰でも情報を引き出せるようにする。専門知識がない人でも質問するだけで分析結果を得られるようにしている。データ準備、分析といった作業をAIが自動化する」と説明した。
AIの高度化については、構造化・非構造化データを統合して分析可能にすることで、全社のデータをAIで活用できるようにする。
AIの安全性については、セキュリティとガバナンスを一体で提供することで、安全な環境を整備しており、責任あるAI開発に力を入れているという。
さらなるデータ活用推進
顧客の意思決定を導くデータ活用を推進するため、一貫性のあるデータにアクセスできる環境を提供するとともに、現場主義で自然と回る仕組みを支援する。
画像やセンサーデータなど、非構造化データが増えていることから、「すべてのデータを統合してAI基盤を提供する」と、浮田氏は述べた。
また、現在のAI機械学習の活用率がグローバルより低いため、2026年までにグローバル水準に引き上げることを目指している。
業界別ユースケースの拡大と深化
少しでも早くSnowflakeにおけるデータ活用を立ち上げるため、ゼロから設計することなく、すぐに使える業界に特化した即戦略型ソリューションを整備している。
さらに、業界別ユースケースの共通化により、データ活用を加速させるほか、データコラボレーションを通じて、異業種間でも安全かつ信頼性のあるデータ連携を実現する。これにより、「業界を超えたビジネスが可能になると考えている」(浮田氏)という。
人材育成と現場力の強化
すべての人と組織が、容易に・安全に・価値あるAIを活用できる世界を実現するため、人材育成と現場力を強化する。
具体的には、内製力の強化を進めており、7月末の時点で同社の認定資格者は1744名に達しており、昨年から1000名増えているという。浮田氏は「認定資格の注目度がうかがえる」と話した。
「現場での内製化、自走、定着を支援している。これはパートナーとの協創にも大きくかかわる」(浮田氏)
Snowflake認定資格のラーニングパスはスキルアップとキャリアアップを支援する内容になっており、エントリーの資格として「アソシエイト」が加わったという。
パートナーとの共創によるお客様の課題解決
Snowflakeに限らず、外資のベンダーは国内のITベンダーを重視している。というのも、日本はITエンジニアの7割以上がベンダーにいるからだ。「日本企業のデータ変革を成功させるにはITベンダーとの連携が不可欠」と、浮田氏は述べた。
同社のパートナーネットワークは4つの層から構成されているが、最上位に昇格するパートナーが増えているという。浮田氏は新規のパートナーの開拓も進めると語っていた。



