郵船ロジスティクスは、データセンター(DC)関連のさまざまな物流ニーズに応える輸送スキームを構築。サーバーなどの輸送から設置までを一貫して担う「データセンター物流サービス」の提供開始を7月23日に発表した。
AI(人工知能)やクラウド、IoTの発展により高機能化が進むデータセンター。なかでもGPUサーバー(画像処理装置)や、水冷式冷却装置といった関連設備は高額で、精密機器であり機密性も高いため、輸送中のセキュリティや品質管理、柔軟なスケジュール対応、仮置き・設置作業までを含めた包括的な物流体制が求められているという。
郵船ロジスティクスは、こうした物流ニーズに応えるため、社長直轄の全国横断型プロジェクトチームを立ち上げ、サーバー・ストレージ・ネットワーク機器などに特化した国際一貫輸送スキームを構築。国内外の調達先からの国際・国内輸送、税関への輸出入申告、DCでの仮置き・開梱・設置までを一貫してサポートし、データセンター運営事業や関連業界の顧客に、最適なソリューションを提供する。
同社は国際貨物輸送で培った実績とノウハウを生かし、海上・航空貨物輸送に加えて国内のラストワンマイル輸送や、DCでの仮置き・設置サポート、輸送中のリスク管理までを一元的にマネジメント。国内の安定した納品体制だけでなく、秘密保持契約締結や機器仕様に合わせた個別対応など、顧客の要望に合わせたカスタマイズで、DC物流における業務負荷軽減とプロジェクト進行の最適化に寄与する。今後は多様なパートナー企業との協業を通じ、DC物流における幅広い課題に対応しながら、end-to-endで付加価値を提供していくとのこと。
郵船ロジスティクスは、この取り組みを成長戦略のひとつと位置付け、サプライチェーンの高度化と安定運用を支えるロジスティクスプロバイダーとして、デジタルインフラの発展を物流の側面から支援していく。