鈴与、T2、月桂冠の3社は7月9日、自動運転トラックを用いて日本酒を幹線輸送する実証を関東・関西間の高速道路一部区間で開始することを発表した。
実証の背景
鈴与は1801年(享和元年)に創業し、国内に約140拠点、海外に13カ国21拠点を構え、陸・海・空を駆使した総合物流ネットワークを構築。この物流ネットワークを生かして、月桂冠に対し物流ソリューションを提供している。
月桂冠は1637年(寛永14年)に創業して以来、京都 伏見の蔵元として、日本酒の製造・販売を手掛けている。
T2は2022年の会社設立以来、物流業界における人手不足などの課題に対応するため、自動運転トラックによる幹線輸送の実現を目指し、2025年7月よりレベル2自動運転トラックによる幹線輸送の商用運行を開始した。
物流業界では慢性的なドライバー不足が問題となっており、日本酒の輸送においても持続可能性の確保が課題とされる。こうした社会課題に対応すべく、今回3社は共同で実証を開始する。
実証の概要
この実証では、京都市にある月桂冠の物流拠点から神奈川県厚木市にある鈴与の拠点までを結ぶ高速道路の一部区間で、T2が開発した自動運転トラックを用いて月桂冠の「つき」2Lパックなどの日本酒を輸送し、自動運転トラックによる持続可能な物流オペレーションが実現できるかを検証する。
なお、今回の実証ではすべてドライバーが乗車し、レベル2相当で実施する。貨物を積載した幹線輸送における自動運転の走行ルートおよび走行リードタイムと、想定したオペレーションパターンの有効性を検証する。