ソラコムは6月30日、クラウド型ネットワークカメラ「ソラカメ」の新製品として、電源や通信環境が整っていない屋外にも設置できる「ソラカメ屋外スターターキット」「ソラカメ屋外ソーラーキット」を発表した。Wi-Fiや電源が確保できずにネットワークカメラの設置をあきらめていた農地や駐車場、工事現場、工場にも低価格で導入できることを売りに、中小企業や個人にも売り込む。
価格は、電源が確保できる場所で使えるソラカメ屋外スターターキットが39,600円、ソーラーパネルとバッテリーが付属し電源がない場所でも使えるソラカメ屋外ソーラーキットが284,570円。いずれも、データ通信料金(5,500円/月)やクラウド録画利用ライセンス料金(990円/月~)は別途。販売はいずれも7月16日から。
今回発表した2製品は、撮影したデータをモバイル回線経由でクラウドにアップロードし、インターネット経由で参照できるネットワークカメラ。カメラに、アトムテックの「ATOM Cam 2」や「ATOM Cam Swing」を用いることで、システムの小型化や低価格化、大掛かりな工事不要で設置できる利便性を実現している。
ソラカメ屋外スターターキットは、電源が確保できる場所に向けたセット。電動パン&チルト対応のネットワーク「ATOM Cam Swing」やモバイルルーターなどがセットになっており、簡単な設置作業で使い始められる。
ソラカメ屋外ソーラーキットは、電源の確保が困難な場所に向けたセット。ソーラーパネルと大容量バッテリーがセットになっており、コンセントがない場所でも運用できる。まったく日が当たらない状況が続いても、3日間は連続で駆動できるという。カメラは別売となる。
ソラコムは、担当者が現場に足を運んで状況を確認するのが難しいシーンでも、ネットワーク経由でカメラ越しに状況が確認できる利便性を売りに、建設現場や土木工事現場、スーパーなどの小売業、製造業など幅広い業種の活用を見込む。電源がない場所でも使える屋外ソーラーキットは、昨今の価格高騰を背景に増えている農作物の盗難に悩む農家にとっても注目の存在となりそうだ。