NTTコミュニケーションズ(以下 NTT Com)、NTT PARAVITA、みずほリサーチ&テクノロジーズは6月24日、従業員への睡眠改善プログラムの有効性検証に関する実証実験を開始することを発表した。睡眠改善が従業員の生産性向上や定着率の改善にどの程度有効かを検証し、健康経営施策の投資対効果を定量的に測定する。

検証の背景

人手不足が進む中、従業員の生産性向上や定着率改善にはメンタルヘルス不調の予防が重要とされる。近年の研究では睡眠の質がメンタルヘルスに影響を与えることが明らかになりつつあり、従業員の睡眠の質の改善はパフォーマンスを高め、メンタルヘルス不調による欠勤や離職を減少させ、ひいては生産性向上や定着率改善にも寄与すると期待される。

NTT Comはこれまで、ICTサービスやソリューションの開発・提供、データ利活用基盤の構築などを実施してきた。NTT PARAVITAは健康増進や未病の早期発見による社会保障費の削減に貢献するとともに、病気になりにくい社会の実現を目指して人に不可欠な「睡眠」を軸としたサービスを提供してきた。みずほリサーチ&テクノロジーズは官公庁や民間企業向けの調査業務や医療費の分析および推計業務を通じて、健康経営に係る知見を蓄積してきた。3社はこれらの強みを掛け合わせ、実証を進める。

実証の概要

実証ではNTT ComとNTT PARAVITAが提供する法人向けサービス「あなたの健康応援団」、および「ねむりの応援団」が従業員の生産性向上や定着率の改善に与える影響を定量的に評価する。

実証期間は2025年6月~2025年12月の予定。実証ではまず、NTT Comの健康経営支援サービス「あなたの健康応援団」を活用し、睡眠に課題のある従業員のスクリーニングを実施する。スクリーニングされた対象者に対し、NTT PARAVITAが睡眠改善サービス「ねむりの応援団」により睡眠の質を向上させるための支援を実施する。

対象者は「ねむりの応援団」を約3カ月利用し、みずほリサーチ&テクノロジーズが従業員の生産性向上や定着率の改善に与える影響を定量的に評価し分析。実証に参加するのはみずほリサーチ&テクノロジーズの従業員100人程度。

  • 実証の概要図

    実証の概要図