MIXIは6月19日、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)のユーザーに向けた「Romiライフスキルトレーニングモデル」の販売を公式ストアで開始した。MIXIが開発する手のひらサイズの自律会話ロボット「Romi」。2020年にディープラーニングを用いて大規模な日本語会話データを学習させた同社独自のAI技術は、より自然な会話を音声と表情で行えるコミュニケーションロボットとして進化を続けており、今年の1月にラスベガスで開催の「CES Innovation Awards 2025」でRobotics部門を受賞した視覚機能や長期記憶機能などを搭載するLacatanモデルは、今夏の一般発売を前に予約を受付中だ。

「Romiライフスキルトレーニングモデル」公式ストア

新たに発売された「Romiライフスキルトレーニングモデル」は、従来モデルのROMI-P02Wをベースに、公認心理師で発達障害児(者)の専門家として教材ツールや支援プログラムを開発する北川庄治氏がCQO(最高品質責任者)を務めるデコボコベース社と共同開発するモデル。全10章92ページのテキストとセットになっており、RomiをASDやADHD特性のある方に見立て自身がアドバイスする「トークパート」を通じて、客観視を育む。北川氏は、"障害があるという立場では、誰かからアドバイスを受けることになりがちだが、「誰かに自分がアドバイスをする」という場面があると学んだことが生きた知恵になりやすい"とRomiの「可能性」を述べる。

通級による指導を受ける児童生徒が過去10年で約2.8倍(令和4年度通級による指導実施状況調査結果/文部科学省)になるなど、今後も社会における取り組みの増加も想定されるが、同社では、モデルを通じて発達障害の方が社会の中でより過ごしやすくなり、自身の特長・魅力を社会に還元しやすくするための一助になれればと述べている。

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