村田製作所がマクセルへのマイクロ一次電池事業の譲渡を決定

村田製作所は6月16日、同日開催された取締役会において、村田製作所およびその完全子会社である東北村田製作所にて展開してきたコイン形二酸化マンガンリチウム電池や酸化銀電池、アルカリボタン電池などのマイクロ一次電池事業について、マクセルへ譲渡することを決議したことを発表した。

村田製作所は2017年にソニーからマイクロ一次電池事業を含む電池事業全般を譲り受ける形で、電池事業を展開してきたが、今後のマイクロ一次電池事業の発展にあたっては、中長期的に同事業の発展を期待できるベストオーナーであるマクセルへの事業継承が最善であるとの判断から、今回の事業譲渡を決定したという。

会社分割方式でマイクロ一次電池事業を譲渡

事業譲渡のスキームとしては、村田製作所および東北村田製作所を分割会社とする会社分割(吸収分割)により、当該事業を村田製作所が新たに設立する100%子会社に継承。その後、その新子会社の100%株式をマクセルに譲り渡す形で行われる予定だという。

なお、村田製作所および東北村田製作所は同事業の譲渡後について、円筒形リチウムイオン二次電池事業に経営資源を配分し注力していくことで、パワーツール市場およびESS(Energy Storage System)市場を主軸として競争優位性を高めていくことを目指すとしている。