スペースワンとSpace BDは、防衛省が推進する「多軌道観測実証衛星の打上げ」事業を受注したと5月28日に発表。スペースワンのカイロスロケットを利用して「スペースポート紀伊」から2026年度内に打ち上げ予定だ。

  • スペースワンとSpace BD、防衛省の多軌道観測衛星打ち上げ業務受注。写真は「スペースポート紀伊」から打ち上げられる、スペースワンのカイロスロケット

Space BDは創業以来、衛星の打上げ支援や宇宙環境利用サービスを手がける「宇宙商社」として、衛星ごとの特性やニーズに応じて最適なロケットの選定・搭載などの宇宙空間への輸送を支援する打上げサポートサービスを提供している。

今回のプロジェクトではSpace BDとして初となる、ロケットを一機調達して小型衛星を主衛星とした打上げサポートサービスを実施。宇宙領域把握(SDA:Space Domain Awareness)能力の向上のため、低軌道から静止軌道までの衛星の動きを検知する実証を行う光学衛星を、低軌道へ打ち上げる。この衛星は、キヤノン電子が防衛省から受注し開発したもの。

Space BDが防衛省から業務を受注するのはこれが初めてだという。スペースワンは、防衛装備庁から同事業を受託したSpace BDと契約を締結し、同衛星の打上げ輸送サービス業務を担う。