国交省の整備指針に基づいた東日本発のバーティポートが竣工
三菱地所と三菱地所・サイモンは5月27日、三菱地所・サイモンが運営する「御殿場プレミアム・アウトレット」に、空飛ぶクルマ(eVTOL)の離着陸場(バーティポート)「御殿場プレミアム・アウトレット バーティポート」が竣工したことを発表した。
さまざまな社会課題の解決に向けた空飛ぶクルマの利活用が期待されているが、その離発着の起点となるバーティポートについては、国土交通省(国交省)が2023年12月に整備指針を打ち出しており、同ポートも、その指針を参考に設計。「令和6年度 バーティポート計画ガイドライン(仮称)の策定に向けた実証事業」の一環として整備が進められてきたもので、同社では国交省の定める空飛ぶクルマのバーティポート整備指針を参考にして整備した東日本初のバーティポートとなると説明している。
2025年度の秋以降に実機によるデモフライトを予定
これまで三菱地所は、将来的な空飛ぶクルマの利活用を見据え、2022年に「空の移動革命に向けた官民協議会」に参画したほか、三菱地所・サイモンとともに「御殿場プレミアム・アウトレット」ならびに「酒々井プレミアム・アウトレット」でのヘリコプターによる遊覧事業を展開してきたという。また、2022年~2024年については東京都の実証をコンソーシアム代表企業として受託する形で、都心部のビル屋上を活用したヘリコプターでの実証実験を行うなど、実用に向けた知見を蓄えてきたという。
今回竣工したポート施設では、空飛ぶクルマの離着陸面に加えて、トレーラーハウスを活用した旅客施設および運航管理施設を備えるなど、将来的には周辺エリアにおける空飛ぶクルマを活用した運航サービスや遊覧のハブ機能を果たすことを目指す整備が進められてきたとする。
また、2025年度の秋以降に空飛ぶクルマ実機によるデモフライトを行うことも予定としている。
なお、三菱地所では、自社で展開するオフィスビルや商業施設、ホテル、空港などを起点としたサービス活用を視野に入れながら、次世代モビリティの社会実装に向けて幅広いパートナーと協業し、まちづくりの進化に取り組んでいくとしている。