エンジニアプラットフォームを提供するファインディは5月26日、シリーズDラウンドで総額20億5000万円の資金調達を実施したと発表した。同ラウンドでは、JPインベストメントをリード投資家として、韓国のLB Investment、米国のCarbide Ventures、台湾のDarwin Venture Managementに加え、国内のSMBCベンチャーキャピタル、ゼンリンフューチャーパートナーズ、インベストメントLab、オリックス、KDDI Open Innovation Fund 3号を引受先とした第三者割当増資を実施し、資金を調達。これにより、同ラウンドまでの累計資金調達額は43億円となる。
調達した資金で3つの戦略を推進
今回、調達した資金は「プラットフォームの強化」「グローバル進出本格化」「生成AI活用を推進するプロダクトの開発」の3つの戦略のもと活用していく。
プラットフォームの強化では「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる。」をビジョンに、ITエンジニアの仕事探しに加え、さまざまななDevOpsツールの利用機会拡大、大規模カンファレンス、先端技術の勉強会開催など、ITエンジニアの成長をサポートする事業を強化していく。また、プラットフォームの拡大に向けて、ファインディの各種サービスを共通IDで利用できる基盤も構築する考えだ。
さらに、テック企業向けのエンジニア採用支援に加え、技術広報(エンジニア採用ブランディング)支援や開発生産性の改善、DevOpsツールの利活用最適化など、プロダクト開発全般において支援できるサービスやコンサルティング基盤を整備していく予定。
グローバル進出本格化に関しては、既存プロダクトで開発データを意思決定に活かす、経営と現場をつなぐ戦略支援SaaS(Software as a Service)「Findy Team+」のグローバル進出を本格化。2024年から進出しているインドに続き、今回の資金調達で韓国・台湾に進出する。
2025年夏に韓国で拠点を開設し、来年をめどに台湾での拠点開設を目指す。また、インドに進出する日本企業の増加に合わせて、同社の知見をもとに他社のインド進出も支援していく方針だ。こうした活動を強化しつつ、2028年にはアジアでの導入企業数1600社を計画しており、アジアのみならず欧州でのプロダクトニーズも並行して調査していく。
生成AIを活用したプロダクト開発については、ソフトウェア開発において生成AIが欠かせないツールとなっている現状を鑑みて、開発における生成AI活用を促進する新規事業を展開していく。