モルディブにおける商業スペースポート開発の実現に向け、日本のASTRO GATEとシンガポールのEpyphiteが、協力体制を構築するための覚書を締結したことを4月25日に発表した。

  • モルディブのスペースポート開発推進で、ASTRO GATEとEpyphiteが協力へ

赤道地域における新たな宇宙関連インフラの整備と、宇宙産業の発展を促進することを目的として、両社が覚書(MoU:Memorandum of understanding)を締結。それぞれの専門知識とネットワークを活用し、モルディブにおけるスペースポート開発の可能性を共同で探っていく。今回は将来的な正式パートナーシップに向けた基本合意だが、実現可能なプロジェクトの構築をめざして、両社で協議・検討を継続するとしている。

両社が今後、主に検討・評価を進める項目は以下の通り。

  • モルディブ国内における候補地の選定と、技術的・地理的観点からの評価
  • 関係省庁および規制当局との調整・連携
  • 技術的、経済的、環境的観点からの実現可能性調査
  • ローンチサービスプロバイダーや衛星事業者との連携基盤の構築

ASTRO GATEは「スペースポートを通じて、人類に新たな出会いを」をビジョンに掲げ、「世界初のマルチプルスペースポートオペレーター」として、複数の宇宙港の整備、打上げ支援を行うスタートアップ企業。東京に本社を置き、世界各国の政府、自治体、研究機関、ロケット会社、人工衛星会社などさまざまなステークホルダーと共に宇宙港実現に向けた事業を推進。ロケット打上げ支援事業を福島県で実施しており、2024年には民間ロケット会社AstroXをはじめ、3回の打上げ支援を提供したという。

Epyphiteはシンガポールを拠点とする企業で、主に宇宙関連分野におけるコンサルティングを行っており、ソリューションも提供。宇宙輸送や宇宙資源、インフラ整備といった領域に特化し、各国政府機関や民間企業との連携を通じて、新たな宇宙市場の開拓と事業化支援を推進しているという。