ミネベアミツミは4月11日、フィリピン共和国のセブ島にある「セブミツミ ダナオ工場(セブ工場)」の生産能力拡張を目的とした新棟(14号棟)の起工式を4月10日に執り行ったことを発表した。

セブ工場は、1989年1月より操業を開始。現在は約2万人の従業員が、半導体の生産、カメラ用アクチュエータ、コネクタなど同社の製品を手掛けているという。

今回、建設が始まったセブ工場14号棟は、2階建てで各階の延べ床面積は各1万4413m2、2階に約8000m2のクリーンルームが設置され、新たに最先端の半導体薄型パッケージ用高生産性ラインが設置されるほか、既存棟の半導体生産エリアからも14号棟に生産を集約することで、セブ工場における半導体後工程の生産能力を現状と比べて3倍に拡大することが計画されている。

また、1階エリアについては、将来の生産拡張スペースとして順次生産を開始していく予定としている。

なお、新工場は2027年より一部の稼働開始を予定している。総投資額は約200億円の予定だが、同事業は経済産業省(経産省)が設定している「グローバルサウス未来志向型共創等事業(大型実証ASEAN加盟国)」における「アナログ半導体後工程(パッケージ)の生産革新実証事業」として採択されており、200億円のうち約40億円を経産省より支援されるグローバルサウス補助金で賄うとしている。

  • セブ工場14棟の完成イメージ
  • セブ工場14棟の完成イメージ
  • セブ工場14棟の完成イメージ (出所:ミネベアミツミ)