京セラコミュニケーションシステム(KCCS)とエヌ・ピー・シー(NPC)は4月8日、使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクル事業に関する協業について、検討を開始したことを発表した。

2050年のカーボンニュートラル社会実現に向け、再生可能エネルギー導入の重要性がますます高まっている。中でも太陽光発電設備の普及は、2012年に導入された固定価格買取制度(FIT)によって急速に進展。しかし耐用期間などを背景に、2030年代には大量廃棄を迎えることが予測されている。そのため昨今では、太陽光パネルのリユース・リサイクル率を向上させ、環境への負荷を軽減するためのサプライチェーンの構築が急務となっている。

京セラのグループ会社で、太陽光発電所建設に関する長年の実績と独自の技術力を有するKCCSは、これまで培った設計・構築・保守のノウハウを活かして全国のパートナー企業と連携し、大規模なメガソーラーから屋根置きの太陽光発電など幅広く導入に貢献している。

一方のNPCは、不要になった太陽光パネルのリユース・リサイクルを行うための中間処理を行う企業。同社独自技術であるホットナイフ分離法を用いた太陽光パネル解体装置を用いて、廃棄パネルの再資源化を行っている。

そんな両社は今般、それぞれが保有する技術の特徴・強みを活かし、太陽光パネルのリユース・リサイクルを含む新たな太陽光発電設備導入スキーム構築に向けて協業の検討を開始。2050年までのカーボンニュートラル社会実現に向けて、事業に取り組んでいくとしている。

  • 協業のスキーム図

    今回の協業のスキーム図(出所:KCCS)