日立製作所は4月1日、福岡県と同県内市町村、および民間企業での共同利用を前提とする官民データ連携基盤を構築し、同日より稼働を開始したことを発表した。

  • 官民データ連携基盤のイメージ図

    福岡県官民データ連携基盤のイメージ図(出所:日立)

少子高齢化や生産年齢人口の減少が進む福岡県では、今後経済の停滞や労働力不足など、さまざまな社会的・経済的課題がより深刻化していくと考えられているという。住民のさまざまな生活ニーズや価値観に寄り添うサービスの提供を維持するためには官民で共通したデータ連携基盤の構築が不可欠であるが、その構築や運用の負担が大きいことから、県内には単独での整備が困難な自治体も存在する。

そこで今回福岡県は日立と共に、県内市町村と共同利用する官民データ連携基盤の構築に着手。なお、国としても2024年6月に閣議決定した「国・地方のデジタル共通基盤の整備・運用に関する基本方針」の中で、都道府県が域内市区町村とのデータ連携基盤の共同利用促進に向けた動きを主導することが望ましいとしており、福岡県でのデータ連携基盤構築もこの基本方針に沿ったものだとしている。

今般発表された官民データ連携基盤は、機能拡張がしやすいビルディングブロック方式と共に標準的なインタフェースおよびデータ形式を採用しているため、今後想定される県外のデータ連携基盤などとの連携も考慮した、相互運用性の高いものとなっているという。また、日立のデータ連携基盤サービスに加え、汎用性の高いBIツール、オープンデータ接続サービスなど、自治体での導入実績がある既存システムを組み合わせているとする。

なお日立によると、今回の官民データ連携基盤を活用した具体的なサービスとして、まずは、地域住民が避難所・保育所・公共施設などの複数分野にわたる施設情報を同一の地図形式で確認できる「福岡県ダッシュボードサービス」と、自治体職員がふるさと納税関連の情報を可視化しAI活用によるデータ分析も行える「ふるさと納税可視化・分析サービス」の2つを、1つの共通ダッシュボード基盤上に実装するとのこと。これにより、システムの管理・運用に携わる自治体職員の負担を軽減できるとしている。

福岡県は、県民が安心して暮らしていける将来を目指してデジタル化・DXの取り組みを推進しているといい、今後も地域が有するデータの連携と利活用により、県内広域でのデジタル化を支援することで、より便利で豊かな県民生活の実現に貢献していくとする。

一方で日立は、この官民データ連携基盤を利用する県内市町村の増加や、民間企業とのデータ連携促進など、県が取り組む県内広域での官民データ利活用を支援することで、さらなる地域の魅力向上に貢献するとともに、他自治体においてもデジタル技術を活用したまちづくりを推進し、便利で快適な人々の暮らしの支援を拡大するとしていきます。