IHIは3月26日、航空機の空気抵抗を削減するための空力制御システムとして期待されるハイブリッド層流制御システム(HLFC)の実現に向け、ガス軸受モータを搭載した減圧装置となる真空ポンプを開発し、希薄空気における条件下で実証試験に成功したことを発表した。
航空機の空気抵抗を大幅に削減する技術として期待が集まるHLFCは、翼の表面に開いた小さな穴から空気を吸い込み、前縁部のみの吸い込みにより横流れの不安定性を効率的に抑制するとともに、翼の後方では自然層流と同様の望ましい圧力勾配を持つ設計とすることで、滑らかな層流を維持するという、翼の前縁と後方で異なる手法を組み合わせた制御システム。この制御された吸引により、翼の空気抵抗が削減され、航空機の燃費向上およびCO2排出量の削減につながるとする。