USEN&U-NEXT GROUPのUSENとNTTデータは3月24日、飲食店向けPOS(Point of Sale:販売時点情報管理)「USENレジ」を共同開発し、USENが同日に販売を開始することを発表した。同ソリューションは両社が端末から独自に設計したハードウェアとソフトウェアを組み合わせた一体型の飲食店向けPOSレジ。
USENレジの特長
POS本体は耐久性を高めた高スペックPCを搭載。OSはPOSで標準化されている「Windows IoT Enterprise」を採用したほか、CPUにはマルチコア性能に優れた「AMD Ryzen」を採用し、高速処理と安定稼働を実現したという。
13.3インチのディスプレイは医療モニターなどと同程度の高輝度液晶により、視認性と快適な操作性を目指した。
ハンディ・タブレットオーダー端末も専用に設計。耐久テストを重ねたオリジナル専用ケースにより、過酷な業務利用にも対応するという。腐食や充電口の劣化を防ぐために、非接触型のマグネット充電を採用し、充電効率も向上した。
さらに、通信機器のローカルルーターやアクセスポイントも自社開発したことで、安定運用に寄与する。ローカルルーターは常時遠隔監視が可能なIoT技術を搭載し、停電時でも電源供給が可能なバックアップ機能を搭載する。
アクセスポイントはメッシュ構成による強固なネットワークを構築し、広いフロアや多層階でも通信の途切れを防止するという。
インバウンドや外国人従業員の利用にも対応
モバイルオーダーおよびタブレットオーダーは日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)の5言語表示を標準搭載。インバウンド対策として即導入が可能な独立構成とした。POS非連動の独立構成により、既存のPOSをそのまま活用しながらインバウンド対策としての導入も可能。
外国人従業員向けとして、注文受付メニューを表示するハンディ端末に加え、会計や後続処理を行うPOS本体の操作画面も多言語対応を標準化。これにより、外国人従業員の業務負荷軽減と働きやすい環境づくりに貢献するという。
USEN&U-NEXT GROUPのサービスと連携
モーション検知機能を備えた「USEN Camera」と連携し、セキュリティを強化。レジ上の防犯カメラ録画映像はキャッシュドロアの開閉タイミングや特定従業員の勤務時間帯に絞った検索が可能で、映像確認の手間を削減し内引きの早期発見と迅速な対策を支援する。
また、音楽と映像で空間演出を支援する「USEN MUSIC Entertainment」との連携により、店内体験価値を向上する。BGMはハンディ端末から直接操作が可能で、テーブルでのサプライズ演出なども可能。さらに、モバイルオーダーやタブレットオーダーから、来店客自身によるミュージックビデオのリクエストなども可能とのことだ。