京セラインダストリアルツールズは3月4日、金属加工業の生産性向上を可能とする電動工具「リンクコントロールシリーズ(Lシリーズ)」を発表した。

製造現場における生産性向上、中でも金属加工を行う現場における限られた時間で質の良い作業をこなすためには、優れた操作性と短時間でタスクを完了できるパワー、長時間作業に耐えられる耐久性などを実現する必要がある。

同シリーズは、そうした要求に対応することを目的に、工具の心臓部であるブラシレスモーターと制御回路を分離し、これらを専用ケーブルで接続するという独自の発想を採用したシステムで、「コントローラー」「ケーブル」「工具」の3つのユニットで構成されている。

  • リンクコントロールシリーズ(Lシリーズ)の3つのユニット

    リンクコントロールシリーズ(Lシリーズ)の3つのユニット (提供:京セラ)

作業環境に合わせて利用できるように、コントローラーはケーブルの接続口数が1口と4口の2タイプが用意されているほか、脱着ケーブルは5mと10mの2種類が用意されている。

工具としては、金属の削りや磨き加工に使用する砥石外径100mmと180mmのディスクグラインダー、10mm幅のベルトサンダー、パッド径123mmのダブルアクションサンダーの4種類を用意。同社によると、これらの工具は、既存のAC電動工具や高周波モデルに比べサイズ、質量、出力、耐久性において優位性を持っているとしているほか、金属加工の現場で多用されているエア工具に対しては、重さと出力の優位性だけでなく、動力源である大型エアコンプレッサーに対して最大で70~90%の消費電力抑制が可能になるとする。

  • リンクコントロールシリーズ(Lシリーズ)

    リンクコントロールシリーズ(Lシリーズ)を用いた作業の様子 (提供:京セラ)

なお、同シリーズはセット販売ではなく、コントローラー、脱着ケーブル、工具を使用用途に合わせて別々に購入することも可能。同社では今後も、シリーズラインアップの拡充を進めて行くことで、さまざまな製造現場の生産性向上を支援していくとしている。