Bleeping Computerは3月3日(米国時間)、「Microsoft links recent Microsoft 365 outage to buggy update」において、先週末に発生したMicrosoft 365の障害は認証システムのアップデートに原因があったと報じた。

これは3月1日午後(米国時間)、Outlookなどのサービスに障害が発生してアクセスに影響を与えた問題のことで、Microsoftは約1時間ほどで解決したと報告している。

  • Microsoft links recent Microsoft 365 outage to buggy update

    Microsoft links recent Microsoft 365 outage to buggy update

障害の概要と対策

Microsoftは障害の概要をインシデントレポート「MO1020913」(要ログイン)にて報告している。障害は3月1日15時40分頃(米国時間)に発生し、その約1時間後の16時45分頃に解消されたという。

障害の影響はOutlookにとどまらず、TeamsとPower Platformのパフォーマンス低下、Purviewのアクセスエラーなどを引き起こしたとされる。原因は最近実施したMicrosoft 365認証システムのアップデートにあり、そのコードに問題があったという。

Microsoftは問題のコードを元に戻し、サービスを回復した。また、テスト段階でバグを検出できなかった原因を特定するため、変更管理プロセスを見直す予定としている。

  • コードを戻しサービスを回復したと報告するXへの投稿

    コードを戻しサービスを回復したと報告するXへの投稿

新たな問題が発生

Bleeping Computerによると、この障害は解決されたが、新たにExchange OnlineおよびiOSのネイティブメールアプリを使用しているユーザーがカレンダーやメールにアクセスできなくなる問題が発生したという。

Microsoftもこの問題を認識しており、解決策を次のように提示したとされる。

「ユーザーはプロンプト表示後に「続行」をクリックし、パスワードの再入力に戻ることで解決できるかもしれない。さらに、『設定の編集』をクリックしてアプリに入ることで、サインインプロンプトを回避できるかもしれない」

いずれも可能性を示す曖昧な表現となっているが、Microsoftは正確な原因を特定できておらず、解決策を提示できないものとみられる。それでも問題解決の努力が続けられており、影響を受けているユーザーはMicrosoftの今後の発表を待つことが望まれている。