インターネットイニシアティブ(IIJ)は2月14日、「多店舗/多拠点企業におけるネットワーク実態」と題した調査結果を発表した。10拠点以上の店舗・拠点を保有する企業216社を対象に調査した結果、53%が事業に影響するネットワーク課題を抱えており、68%がネットワークの再構築を計画中であることが判明した。
同調査では、IT部門において自社ネットワークの実務、もしくは運用管理の計画・立案に携わっている人を対象に実施。調査会社のアイ・ティ・アールに依頼して調査した。
53%がビジネスに影響するネットワーク課題に直面
ビジネスに影響を及ぼすネットワーク課題に関する質問では、最も多かった回答が「SaaSへのアクセスなど店舗/拠点でのネットワーク利用に不便なことや制限が多い」(53%)だった。
次いで「通信遅延やトラブルにより拠点業務や店舗運営に影響が発生することがある」(48%)、「店舗/拠点拡大に柔軟に対応できない」(41%)、「急な拠点展開スケジュール(新規店舗など)に対応できない」(39%)と続き、店舗営業、拠点業務におけるネットワーク利用の課題が浮き彫りになった。
また、ネットワーク課題のビジネスへの影響度合に関する質問では、51%が「ビジネス上の大きな問題になっている」と回答。ITインフラがビジネスの基盤となり、ネットワークの重要性が増すなか、企業経営の観点においても、多店舗/多拠点におけるネットワークの課題解決は急務であると同社は指摘する。
ネットワークの見直しに関する質問では、28%が「大きな問題があるため、全面的に再構築する予定」、40%が「問題があるため、ネットワークの一部を変更する予定」と回答し、68%がネットワークの再構築を計画中であることが分かった。
3年後のフルクラウドの採用意向は44%、ゼロトラストは61%
クラウドの現在の利用状況と、3年後の利用予定に関する質問では、将来「フルクラウド(クラウド上ですべてのシステムを運用する)」と回答した企業が44%を占め、クラウドの採用意向が広がっている。
一方で、オンプレミスとクラウドを併用する企業は、「クラウド・ファースト(クラウドを優先するが、オンプレミスを併用する)」(31%)と「オンプレミス・ファースト (オンプレミスを優先するが、クラウドを併用する) 」(19%)を合わせると50%に上り、多店舗/多拠点企業において、引き続きオンプレミスのニーズが残り、ネットワーク設計にも影響を与えることが予測される。
また、ネットワーク・セキュリティの基本方針として、現在は「境界セキュリティ」(74%)が多いのに対し、3年後は、「ゼロトラストネットワーク」(61%)が多くなることが分かった。今後ゼロトラストネットワークへの転換を進めていくうえで、オンプレミス、クラウドの併用環境が多く残る多店舗/多拠点企業においては、その環境を前提にした、ネットワーク・セキュリティ対応が求められると同社は指摘する。




