オムロン ソーシアルソリューションズは、従来の単機能V2Xシステムに太陽光発電と電気自動車(EV・PHEV)のハイブリッドシステムを統合した、主に住宅向けのマルチV2Xシステム「KPEP-A-2シリーズ」を4月に発売する。

  • マルチV2X充電システム「KPEP-A-2シリーズ」

電気自動車を大容量の蓄電池システムに見立て、貯めた電気を住宅(V2H)や施設(V2B)で活用できるようになるV2X(Vehicle to X:電気自動車と何かの接続や相互連携を総称する技術)システムの新製品。同社が2023年に発売したマルチV2Xシステム「KPEP-Aシリーズ」を機能強化し、リニューアルしたかたちだ。

KPEP-A-2シリーズでは、従来の単機能型V2Xシステムに加え、太陽光発電とV2Xをひとつのシステムとして動作させる、ハイブリッドV2Xシステムもラインナップ。これから新規に導入される住宅だけでなく、既に太陽光発電システムを設置している場合でも、単機能型でV2Xシステムを併設し、後からパワーコンディショナをV2X用PVユニットに置き換えることで、ハイブリッドV2Xシステムへステップアップさせられるとする。

同シリーズは、マルチV2Xパワーコンディショナ、EVユニット、V2X用PVユニットの3製品で構成(前者ふたつの仕様は、従来機種から変更なし)。従来機のコンセプトを継承し、重塩害環境や積雪といった厳しい設置環境でも使えるIP66対応製品も用意しており、海岸線から500m以内の海岸部や、積雪量の多い豪雪地域などでも設置できるようにした。

  • ハイブリッドV2Xシステムの構成イメージ。変換ロスがなく、太陽光発電の電力を最大限活用できるという

  • 単機能V2Xシステムのイメージ。直流→交流→直流と変換を繰り返すことにより、ロスが発生する