NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)とみずほリサーチ&テクノロジーズは2月3日、埼玉県の幸手市教育委員会と連携し、教員の働きがい向上に資する仕組みの構築を狙いバイタルデータを活用した実証実験を開始したことを発表した。
教育現場の課題
教育は児童や生徒に重要な役割を果たす一方で、教員の長時間労働や複雑化する業務など多くの課題を抱えている。特に教員の働きがいの低下は深刻な問題とされ、離職や燃え尽き症候群(バーンアウト)につながる可能性も懸念される。
学校における働き方改革は、教員の厳しい勤務実態を踏まえて、労働時間の把握と削減に向けた取り組みが先行している。しかし、教員は高い専門性が求められる職種であり、持続可能な学校指導や運営体制を構築するためには、単純な労働時間の削減だけでなく、教員の働きがい・やりがい(エンゲージメント)に着目したアプローチが求められる。
実証実験の概要
NTTPCとみずほリサーチ&テクノロジーズは幸手市教育委員会と連携し、教員の働きがいを把握する手法を検証する実証実験に着手した。実証では市内の学校教員100~150人ほどを対象に、貸与したウェアラブルデバイス(リストバンド型・リング型)からバイタルデータを収集し、働きがいとの関連性を分析。
分析結果を参考に、各学校の管理職によるマネジメント機能の向上や、教育委員会をはじめ行政からの適切なサポートなど、教員の働きがい向上に貢献する実効性ある具体的な施策を検討する。