日本電気硝子(NEG)は1月29日、東京大学(東大)大学院 理学系研究科附属 フォトンサイエンス研究機構、東大大学院 工学系研究科附属 光量子科学研究センター、ミユキ技研、フォトンテックイノベーションズと共同で、NEGのガラスリボンを用いた革新的な光シート顕微鏡光源「HandySPIM」を開発したことを発表した。
専門知識不要で透明化生体組織の画像取得を可能に
光シート顕微鏡は、サンプル(検体)の側面から薄いシート状に整形した光を当てることで断面画像を得る選択的平面照明顕微鏡法(SPIM)を利用した顕微鏡で、病理・バイオサイエンス分野などで使用されている光学機器だ。同顕微鏡は、生物の体の一部が透明になった透明化生体組織などさまざまなサンプルについて、高解像度の画像を取得できるとのこと。しかしながら、レーザー光をレンズやミラーで光シート化する構造をとる従来の光シート顕微鏡では、大掛かりな光学機器が必要となるため光学系の調整に専門知識を要するうえ、導入や維持に高額なコストが必要となる点が大きな課題となっていた。