GoogleのAIモデル「Gemini」、先に最新版「Gemini 2.0」が登場したところだが、品質の向上にあたって、Googleは競合するAnthropicの「Claude」と比較しているという。なお、GoogleはAnthropicに投資している。
広報担当は明確な答えを避ける
GoogleがGemini改善にClaudeと比較しているという情報は、Googleの契約社員によるもの。それによると、請負業者はGeminiの出力の正確性を評価することを業務としており、出力した回答について真実性など複数の基準に基づいてスコアを付けているという。
プロンプトごとに最大30分の時間が与えられ、GeminiとClaudeの両モデルの回答でどちらが優れているのかを判断しているとのことだ。請負業者らがモデルを比較するために使用するGoogle内部のプラットフォームで、Claudeの言及に気が付いたのは最近のことだという。
内部チャットでは、Claudeの回答がGeminiよりも安全性を重視しているなどのやり取りがあったという。Anthropicの利用規約によると、Anthropicの承諾なしにClaudeにアクセスして競合する製品やサービスを構築すること、競合するAIモデルをトレーニングすることは禁止されている。
この件について、Anthropicからのコメントは得られていないとのことだ。Geminiを運営するGoogle DeepMindの広報担当は(評価目的で)「モデルの出力を比較している」と述べたものの、ClaudeへのアクセスについてAnthropicの承認を得ているかという質問に対して、明確な答えを避けたという。Anthropicのモデルを使ってGeminiをトレーニングすることはない、とも述べたとのことだ。TechCrunchが12月24日付で報じている。