KDDIは12月19日、プロバスケットボールチーム 富山グラウジーズのホームアリーナである富山市総合体育館において、3種類のロボットを活用して運営業務の省人化とアリーナの体験価値向上を目指す実証実験を14日に実施したことを発表した。

  • 実証当日の様子
  • 実証当日の様子

    実証当日の様子

実証の概要

今回の実証は、12月14日に開催のライジングゼファーフクオカ戦で実施された。省人化とアリーナの体験価値向上に向け、案内ロボット、カクテルロボット、乾杯ロボットの3種のロボットを活用。来場者の案内誘導から飲食提供まで対応した。

案内ロボットは来場者をアリーナ入口から飲食ブースへ案内誘導する。カクテルロボットはAIカメラで来場者の表情を読み取り、全24種類のレシピ中から個人に合ったカクテルをその場で作り提供する。乾杯ロボットは来場者と乾杯する機能に加え、AIカメラで来場者の表情を読み取り、7種類のおつまみの中から来場者の気分に合わせたおつまみを提供する。

  • 案内ロボット

    案内ロボット

  • カクテルロボット

    カクテルロボット

  • 乾杯ロボット

    乾杯ロボット

また、デジタルチケットのサイトを活用して、飲食物提供の時間帯別体験チケットを事前に申し込めるサービスを提供した。

  • デジタルチケットの画面例

    デジタルチケットの画面例

実証の結果

今回の実証では3種のロボットを活用して、アリーナの運営業務の省人化と体験価値向上を実現できることが確認できたという。実証当日はロボットが約200人の来場者を応対。満足度評価アンケートでは回答者の約70%が「非常に満足」もしくは「満足」と回答した。

デジタルチケットサイトの利用などにより、試合当日のロボット体験にかかる待ち時間は平均で約5分以内とした。これにより、来場者は行列に並ぶことなく、スムーズにロボットを体験できたという。試合の1日前までに注文を受けることで、商品の需要量を適切に把握でき、従来に比べて効率的な在庫管理と運営オペレーション最適化につながったとしている。