Intel(インテル)は12月3日(米国時間)、同社の次世代GPUアーキテクチャ「Xe2」を採用したグラフィックス・カード「Intel Arc Bシリーズ」(開発コード名:Battlemage)を発表した。
Arc Bシリーズとしては上位モデルとして12GBのGPUメモリを搭載した「Arc B580」と下位モデルとして10GBのGPUメモリを搭載した「Arc B570」の2製品が用意されている。
Xe2アーキテクチャは先行してCore Ultraシリーズ2の内蔵GPUとして搭載されているものと同じで、Arc Bシリーズはそれをグラフィックス・カードとして搭載したものとなる。
Intel独自の描画負荷軽減技術「XeSS」が「 XeSS 2」へと刷新され、従来からAIベースのアップスケーリングを提供する「Super Resolution」に加え、オプティカル・フローとモーション・ベクタ―・リプロジェクションを使用してフレームを補間し、ゲームの滑らかさを向上する「Frame Generation」やゲームエンジンとの統合により、ゲーマーの入力に対する応答を高速化する「Low Latency」も搭載。これら3つのテクノロジーをすべて有効化すると、XeSS 2は1秒当たりのフレーム数を最大3.9倍に向上することが可能になるという。
また、演算ユニットに相当する「Xeコア」も第2世代となり、「Intel Xeマトリクス・エクステンション(XMX)」AIエンジンを内蔵したほか、第2世代レイ・トレーシング・エンジンやメッシュ・シェーディングのパフォーマンス向上なども図られており、XeSS 2の性能強化を支援するという。
これらにより、Arc BシリーズGPUは、前世代比でXe-core当たりのパフォーマンスが70%、消費電力当たりの性能が50%向上したとするほか、Arc B580グラフィックスは、前世代のArc A750グラフィックス比で1440pで平均24%高速化され、中には最大78%高速になるゲームもあるという。また、競合製品と比較した場合、Arc B580グラフィックスでは価格性能比が最大32%向上するという。
なお、Arc B580は、同社のアドイン・ボード・パートナー(Acer、ASRock、GUNNIR、ONIX Technology、MAXSUN、Sparkle)より限定モデルなどを含めて2024年12月13日より販売が開始されるほか、Arc B570は同じくアドイン・ボード・パートナーより2025年1月16日より販売開始となる予定だという。