米ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)はこのほど、HPE Cray Supercomputing EXソリューションの最上位モデル、HPE ProLiant Compute XDサーバファミリーの新製品を発表した。

HPE Cray Supercomputing EXの新製品

HPE Cray Supercomputing EXシステムをベースとするHPCの新製品は、世界の大きな問題の解決を負託されている研究機関、ソブリンAIイニシアチブを展開する政府機関のために設計されているという。これらは、空冷または100%ファンレス直接液冷システムアーキテクチャから選択可能。

新製品のHPE Cray Supercomputing EX4252 Gen 2 Compute Bladeは、最大98,304コアを1つのキャビネットに搭載できる、1ラックユニットシステム。第5世代AMD EPYCプロセッサを8基搭載可能。

もう一つの新製品であるHPE Cray Supercomputing EX154n Accelerator Bladeは、1つのキャビネットに最大224基のNVIDIA Blackwell GPUを搭載できる。NVIDIA GB200 Grace Blackwell NVL4 Superchipを搭載した各アクセラレータブレードには、NVIDIA NVLinkで接続される4基のBlackwell GPUが搭載されており、2基のNVIDIA Grace CPUとNVIDIA NVLink-C2Cで統合されている。

HPE Cray Supercomputing User Services Softwareは、システム効率の最適化、消費電力の調整、スーパーコンピューティングインフラストラクチャ上での多様なワークロードの柔軟な実行を支援する機能を提供する。

HPE ProLiant Compute XDサーバの新製品

HPE ProLiant Compute XDサーバファミリーは、サービスプロバイダーや、独自のAIモデルのトレーニングに取り組んでいる大手企業向けに設計されており、大規模で高性能なAIクラスタの容易な導入を実現する。

今年12月に提供開始予定のHPE ProLiant Compute XD680サーバは、価格対性能比を考慮して最適化された空冷式で、負荷の高いAIトレーニング、チューニング、推論ワークロードに対応するように設計されている。

  • HPE ProLiant Compute XD680サーバ

同製品のシャーシには、8基のインテル Gaudi 3 AIアクセラレーターが1台のコンパクトなノードに収容される。

また、大規模で複雑なAIモデルのトレーニングを高速に実行するうえで優れたパフォーマンスを効率的な電力使用で展開することを重視するユーザーに向けて、NVIDIA GPUを搭載したHPE ProLiant Compute XD685サーバの新バージョンが発表された。

同製品は、5Uラックマウント型シャーシに8基のNVIDIA H200 SXM Tensor Core GPUまたはNVIDIA Blackwell GPUを搭載可能で、同社の液冷技術によりGPU、CPU、スイッチを効率的に冷却する。