ノートPCは現代のコンピューティングに必要なすべての機能を一つにまとめたスマートデバイスだ。ディスプレイ、キーボード、タッチパッド、CPU、メモリー、ストレージが一体化され、単体で作業が完結する。バッテリーを内蔵しているため、持ち運びの自由度が高く、電源がない場所でも使用できる。

加えて、ノートPCはそのコンパクトな形状から収納性にも優れており、自宅やオフィスだけでなく、カフェや出張先でも気軽に利用できる。特に最近のモデルは薄型・軽量化が進んでおり、鞄に収めてもかさばらず、スペースを有効に活用できる。ノートPCはビジネスや学業、趣味など、あらゆる用途において理想的なツールだ。

日本でノートPCの成長が止まらない

日本のPC市場ではノートPCが圧倒的に主流だ。ノートPCの比率は年々増加しており、リモートワークの普及やGIGAスクール構想などがそれを後押ししている。2024年もノートPCの需要は引き続き増加が予測され、全体の出荷台数に占める割合はさらに高くなると見込まれている。特に個人向けではノートPCへのシフトが顕著だ。

電子情報技術産業協会(JEITA: Japan Electronics and Information Technology Industries Association)の統計データは、新しく販売されるPCの10台に8台から9台がノートPCであることを示している。

2024年4月~8月国内パソコン出荷実績のうちデスクトップPCの割合は14%ほど、ノートPCは86%ほどだ。デスクトップPCは主に企業などの組織で購入され、個人ユーザーのほとんどはノートPCを購入している(参考「統計資料 - 2024年度パーソナルコンピュータ国内出荷実績」)。

作業効率アップ! 外部キーボードの提案

そんなノートPCを使っている場合、次の条件のどれかに当てはまっているのなら、ノートPCとあわせてちょっと高機能な外部キーボードを使うことを提案したい。

  • ノートPCを使っていて肩や首の凝りに悩んでいる
  • 1日で数時間、連続してノートPCで作業をしている
  • 1週に合計で数十時間以上、ノートPCで作業をしている

ノートPCにはキーボードが搭載されている。この内蔵キーボードを使わずに別途用意したキーボードを使うメリットとしては、以下がある。

姿勢の改善や身体負担の軽減

内蔵キーボードはキーのストロークが浅く、長時間のタイピングには負担がかかることがある。外部キーボードはキーの深いストロークや快適な打鍵感を提供し、タイピングの疲労を軽減できる。

ノートPCを使用すると、ディスプレイの位置が低くなり、頭や首を前傾させる姿勢を取りやすくなる。これが首や肩の凝り、腰痛を引き起こす原因となる。ノートPCをスタンドに置いたり、外部ディスプレイと外部キーボードを使用したりすることで、ディスプレイの高さを目に合わせて調整し、より自然な姿勢を維持できる。

作業効率の向上

外部キーボードは、タイピングの速度や正確さを向上して、仕事や学業の効率も上げられる。さらに、カスタマイズ性の高いキーボードは特定の作業に最適化することが可能で、プログラマーやライター、クリエイターなど、特定のニーズに応じたパフォーマンスを発揮する。

キー圧の変更、キーマップの変更、反応ポイントの変更などは操作の効率に大きく関わってくる。内蔵キーボードはそうしたカスタマイズはほぼできない。

拡張性と柔軟性の確保

外部キーボードは複数のPC間で共有できる。Bluetooth対応のモデルであればケーブリングの必要もなく、デスク周りの整理整頓もできる。オフィスでも自宅でも同じキーボードを使える。

耐久性と長期的なコスト削減

ノートPCの内蔵キーボードは、頻繁な使用で劣化しやすく、キートップの摩耗や、特定のキーの不具合が生じることがある。外部キーボードを使うことで内蔵キーボードの使用頻度を抑えると、内蔵キーボードの寿命を延ばし、結果として長期的なコスト削減につながる。

同じキーボードを使い続けられる

ノートPCは購入から数年経過したら買い換えることになる。ノートPCの買い替えはキーボードが変わることを意味している。キーボードは手になじむデバイスであるため、ノートPCを買い換えても同じキーボードを使い続けたい。外部キーボードを使っていればノートPCを買い換えても常に同じキーボードを使うことができる。

ノートPCの使用時間が短い場合、外部キーボードの必要性は低い。ノートPCを長く使っていたり、すでにそれが原因で身体に疲労を覚えていたりするなら、外部キーボードの使用を検討するのはロジカルな選択だ。