【売上好調】国産桐を使った木箱ブランド「KRIFT」、ECサイトを通じて「桐箱のある暮らし」提案

木箱の製造・販売をしている美術木箱うらたは、国産桐を使った木箱の自社ブランド「KIRIFT(キリフト)」を展開している。

写真にこだわったECサイトやインスタグラムに加え、オフラインでの施策を強化し、販売を促進している。売り上げは右肩上がりだという。

<ECサイトを通じて桐箱がある暮らしをイメージさせる>

桐箱は内側の湿度を50~60%に保つため、コメやコーヒー豆、根菜類などの食品の保存に適している。

ECサイトでは、自宅で桐箱を使用するイメージが湧きやすい写真を掲載している。

当初はモデルルームのような空間で撮影した写真を掲載していたが、サイトに訪れた人から「実際に自宅で使っているイメージが湧かない」という意見をもらい、現在は実際に食材を収納している写真やキッチンに並べている写真を掲載するようにしたという。

▲桐箱を生活に取り入れるイメージを発信

「サイト開設のきっかけは、2021年に東京で行われたギフトショー。当社も出展したが、当時はコロナ禍だったので、スタッフ自ら東京に足を運べなかった。代わりに東京にいる、展示会の担当者に商品の魅力を伝え、宣伝してもらった。ただ、これだけでは桐の魅力も商品の魅力も伝わり切らないだろうと分かっていた。そこで、自分たちで発信できるブランドサイトを早急に立ち上げた。ユーザーの意見を取り入れながら、デザイナーとアップデートを続けている」(ブランド担当者)と話す。

なお、サイトの構築には、デザイナーから推奨されたカラーミーショップを使っている。

「ブランドプロダクトのストーリーや豊富な写真を掲載できる点が、特にうちのブランドと合っていた。コロナ禍に立ち上げたが、直接会えない商談相手にも商品の魅力を伝えることができた。また、国内運営である点も安心できる」(同)と話す。さらに消費者目線で、購入までの動線がわかりやすい点も決め手だったという。

<インスタは主婦層を狙って運営 キーワードは「丁寧な暮らし」>

ECサイトへの流入はインスタグラムアカウントからが多い。インスタグラムのターゲットは、家事や暮らしに良質な物を取り入れたいと考える主婦層。キーワードは「丁寧な暮らし」だ。

投稿は午後9時ごろにしている。

「主婦が1日の家事を終えて、ゆっくりインスタを見られる時間に投稿し、エンゲージメント率を上げている」(同)としている。

オフラインでは展示会やアンテナショップに積極的に出店しているが、その場で購入してもらうことは狙っていないという。

「オフラインはあくまでもお客さんと商品が出会う場。価格帯も安くはないので、その後、インスタやECサイトを見て購入を検討してもらえれば」(同)と話した。

今後は、若年層にも桐箱の良さを伝えたいとしている。さらに海外でもファンを増やせるように取り組んでいくという。