OpenAIのCEOを務めるSam Altman(サム・アルトマン)氏が共同で立ち上げた仮想通貨プロジェクト「Worldcoin」は10月17日、米サンフランシスコでイベントを開催した。ブランド名を「World」に改称することやブロックチェーン「World Chain」などを発表した。

「すべての人を加速させる」

Worldcoinはアルトマン氏、Tools for HumanityのAlex Blania氏らが2019年に立ち上げたプロジェクト。イベントでは、プロジェクトをWorldcoinからWorldへの名称変更を発表した。

その理由として、「すべての人を加速させる」というより広いミッションを示すため、としている。今後は、すべての人のためのアイデンティティ、ファイナンス、コミュニティを目指す。

また、虹彩スキャン技術「Orb」の最新版も発表した。NVIDIAの最新のAIコンピューティングプラットフォーム「Jetson」を土台とすることで、性能が5倍になったという。5Gへの対応、セキュリティの強化なども特徴としている。Worldによると、Orbのスキャン数は700万人を数えるという。

さらに、ディープフェイク対策などを強化した「World ID 3.0」、ブロックチェーン「World Chain」をすべての人向けに開放すること、サードパーティからのアプリ「Mini Apps」を含む「World App 3.0」も発表した。

World ID 3.0のWorld ID Credenntialsにより、Orbで認証ができない場合は、NFC対応パスポートのスキャンでWorld ID認証ができるようになった。同社によると、World IDの所有者は現在1500万人、World AppのユーザーはWorld Chainに移行済み/移行中という。