飲食業のGlobridge(グロブリッジ)は2022年から、運営する牛タン専門店「一心たん助」のECサイトでeスポーツ大会を協賛している。ECサイトの認知度や集客の向上につなげ、2024年8月期のEC売上高を前期の約2倍に押し上げている。
他の協賛企業はモニターやゲーミングチェアなどPC周辺機器のメーカーが多く、飲食店は珍しい。室内で過ごす時間が長いeスポーツ選手に、「一心たん助」の冷凍牛タンが手軽に食べられるECサイトの存在が目を引いたようだ。
大会出場者が、大会後に牛タンを食べた感想や、店舗を訪れた様子がSNSに投稿されると、大会ファンの来店やECサイトの利用の増加につながっているという。ECサイトにはギフトチケットがあり、ファンが出場者に牛タンを贈ることもできるようにしている。
同社はゲームの大会などに年40~50件の協賛を行っている。ゲームのジャンルやタイトルには絞らず、出場者の影響力などで協賛先を選んでいる。
▲ゲームサミットにも出店
協賛活動を通じ、「一心たん助」のファンが増えてきていると感じている。「一心たん助」の担当者の個人SNSアカウントでは、新商品の構想についてアイデアなどが30件ほど寄せられたという。
ECサイトで取り扱っている商品は1万円台が中心で、購入頻度は比較的低い。年2回購入を想定した施策を取り入れ、キャンプやバーベキュー向け、結婚式の二次会などで利用できる目録商品などの開発も検討する。
今後、「たん助の牛タン」を実際に食べてもらえるオフラインイベントの開催も計画している。おいしさに差が出る調理方法や、厚切り牛タンの食べ方を発信していきたいとしている。