大都、BtoB‐EC「トラノテ」堅調 1年後に法人10万件登録目指す

DIY用品のECを展開する大都が2023年2月に開設した、工具などのBtoB‐ECサイト「トラノテ」が堅調に登録者数を増やしている。開設から1年半が経過した2024年7月末時点で、登録事業者数は3万3679件となった。1年後の2025年8月末までには、10万件の登録を目指すとしている。

 

「トラノテ」は、建設現場で施工業などを行う事業者が多く利用しているそうだ。登録している法人の業種は、建設工事系の事業者が約30%、製造業が16%となっているという。エアコンの工事事業者なども多いとしている。

 

「トラノテ」の売れ筋商品は、養生テープやラッカースプレー、軍手、シリコンシーラーといった、建設現場で使用する消耗品が売れ筋だという。

 

「トラノテ」では、大都が開発した、自動でダイナミックプライシングを行うシステムと、手動のプライシングを組み合わせて値付けを行っているという。

 

大都によると、売れ筋となっている消耗品は、リアルのホームセンターとの価格競争で劣ってしまうことが少なくないという。リアル店舗と価格競争すると利益面でメリットが少ないため、利益率の高いロングテール品の品ぞろえを拡充する戦略をとっているそうだ。人気のあるロングテール品は、インパクトドライバーや発電機などだとしている。

 

当日出荷できる品目数を拡充することによって、ユーザーの利便性を高めている。現在「トラノテ」で扱っている商品点数は390万点。そのうち、当日出荷できる商品は36万点あるとしている。「リアルのホームセンターでは適切な値付けが行き届かないようなロングテール品も、絶えず適正な値付けを行っている」(大都・早崎誠悟氏)という。

 

7月には、ラクーンフィナンシャルが提供する企業間決済ツール「Paid(ペイド)」ヲ導入した。登録法人は請求書払いが可能になり、ユーザーの利便性向上につながっているとしている。