デクノバースの「THE ROAST BEEF」、顧客ニーズ読みギフト特化に刷新

デクノバースは7月5日、ローストビーフのD2Cブランド「THE ROAST BEEF」をギフト特化型にリブランディングした。通年を通してのギフト需要の高さに応え、ECサイトとSNSでの情報発信や、新商品の展開を強化していく方針だ。短期目標として、ECサイトの会員数を10万人まで伸ばしたいという。

同社は2020年、コロナ禍をきっかけに、ケータリングで人気のローストビーフのEC販売を開始した。肉の選定や梱包にこだわったことで、開設から3年でECの年商は約10倍となった。

顧客の約8割がギフト用に購入していることから、今回のリブランディングに至った。「買う」「贈る」「開ける」「食べる」の体験にフォーカスしたサイト作りや商品展開、情報発信を強化することにしたという。

▲主力商品のローストビーフ

「コロナ禍はホームパーティー用に買う顧客が多かった。これからはギフトとしての体験価値を高めるため、おいしさだけでなく、受け取った後の時間を楽しめるような提案をしていきたい」(ブランドプロデューサー・酒井一輝氏)と話した。

ローストビーフは原材料や製法がシンプルなため、他社と差別化するための情報や写真にこだわっているという。

「ローストビーフが完成するまでの過程などを言葉や写真で丁寧に伝えるようにしている。ギフトとしての体験を楽しんでもらえるよう、シーンを切り取ったような写真で提案につなげている」(同)と説明した。

ギフトの目的に合わせて選べるよう、品ぞろえも強化している。

「現在の主力商品は1万円以上なので、頻繁に贈ることは難しい。カジュアルに贈れるような低価格の商品や、将来的には菓子も扱いたい」(同)と話した。

▲ローストビーフの端材を利用したミートパイ

2024年12月には、クリスマスに合わせて月間1万件の受注を目標としている。ポップアップストアなどオフラインのイベント開催も強化し、サイトに送客する流れを作りたい考えだ。

「ブランドでは『世界一アガる、ローストビーフを』というミッションを掲げている。贈る側、受け取る側の両方に喜んでもらえるようなブランドとしていきたい」(同)と意気込んだ。